昨年12月に販売したシクラメンですが、多くの方から「今もたくさん花を着けていますよ。」とお話をして下さいます。作り手側としてはとても嬉しく感じる瞬間です。
珍しくて綺麗なシクラメンも良いですが、まずは丈夫で育てやすく、長期間楽しめること! 「型は古いが~しけには強い~!」ではありませんが(ちょっと古かったですかね)、花色は定番(普通)だけど丈夫で育てやすく、長く楽しめることも商品の重要なアピールポイントと考えています。私たちが販売するシクラメンの品種選びは、できる限りこの点を大切にして考えています。
お花屋さんで購入されたときが、一番良い状態の鉢花では長く花を楽しむことができませんね。良くあることは、買われた人がその後の自分の管理が悪かったので、長く花を楽しめなかったと仰る方が結構いらっしゃいます。ところが、必ずしも全てそうではなく、そもそも販売されていた商品に問題がある場合もあるように感じています。
ということで、皆さんが昨年購入されたシクラメンは現在、どんな状況ですか? 花は着いていますか?
シクラメンを長く楽しむには、できるだけ日中は明るい窓辺や日光に当て、暖房のある部屋やエアコンの風が直接当たる場所に置くのを避け、液肥もしくは置き肥を定期的に与え、咲き終わった花茎や黄色くなった下葉を小まめに摘み取り・・・。
一方、花卉・苗生産部では、今年の12月のシクラメン祭に向けてシクラメンの栽培がすでに始まっています。昨年11月末から種子蒔きを始め、現在、下の画像のような状況です。葉が1枚!
小さな丸い球根(塊茎)も見えていますね。この状態からあと10か月、幾多の工程と3つの季節を経て、皆さんが目にする鉢花として仕上げられていきます。お花屋さんで季節物として目にするシクラメンですが、その裏側では息の長い、息の抜けない地道な作業が続けられています。
(渡辺 均)
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