2020年7月31日金曜日

シクラメン観察日記

こんにちは。学部3年の君島です。

最近ではセミも鳴きだし、だんだんと夏らしい雰囲気が出てきました。
しかし、まだまだ雨や曇りが続くじめじめした日々が続いています。晴れわたる青空が懐かしく感じますね。
鬱蒼とした気分にならず、コロナウイルスにも負けずに頑張っていきましょう。

今回は前回に引き続き、私の実験植物であるシクラメンの成長の報告をしたいと思います!(前回のブログはこちら→https://naeseisan2.blogspot.com/2020/06/blog-post_19.html

前回のブログで乗せた株の状態は下のようにまだ葉がまだ小さく、少ない状態でしたが…


たった1ヶ月でこのように大きくなりました!

今は葉の枚数も増え、何倍もの大きさになっています。
また、株のサイズがアップしたことで「葉分け」という作業が必要となりました。
この作業により、株元への風通しや光の通りをよくすることで,株の生育促進を図ります。

この作業を通し,最近の天候不良にも負けず、自身の株が無事成長していることを感じ取ることができとてもうれしく思いました!!

皆様も長雨が続き気持ちがさがるこの季節だからこそ、身近にある植物の変化などに目を向け、前向きな気持ちになってみてはいかがでしょうか。


(学部3年:君島)


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月30日木曜日

秋冬物の準備

昨日今日は涼しくて過ごしやすかったですね。
今年は梅雨が長引いており、植物は徒長気味に、腐敗や病気も気になりますね。
しかし作業をする人間には快適なので、晴れてほしいけど暑くならないでほしいジレンマに苛まれています。

さて明日から8月、本来なら夏真っ盛りの暑い時期になりますが、
苗生産では秋冬物の播種真っ盛りの時期になります。
テーブルの上には播種を待つセルトレイの山が…ほとんどを8月中に使い切ります。

その先駆けとして、ブロッコリーの播種を行いました。
ブロッコリーのタネは”青いタネ”ではなく、元々茶色いタネに薬剤や着色剤などがコーティングされ青くされている種です。コーティング剤によって播種後の視認性の向上や生育初期の腐敗などを防ぐことができます。

アブラナ科のタネは丸くてドラムシーダーの穴に1粒づつ綺麗に吸引されるので、
播きやすいですね。

しかし、やはり機械なので補正は必要です‼
1穴の中にしっかりと播かれているか、他粒播きになっていないかを確認して、
土と種子の密着率を上げるために指で鎮圧します。

 さらにに覆土と灌水をして、2日間ほどカバーでくるんで発芽をさせます。

発芽後20日間ほどで苗となり出荷されます。
今回播種した苗は柏市高田にある農産物直売所に野菜を卸している農家さんに行きます。
機会があったら晩秋に探してみてください。
【新澤】

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月28日火曜日

トルコギキョウの一輪仕立て

 先日ご紹介した50品種を用いたトルコギキョウのチップバーン発生の実験が遂にスタートしました。
前回の記事⇒http://naeseisan2.blogspot.com/2020/05/blog-post_19.html

 ポット上げが既に完了しており、約40品種はデータが得られそうです。8月上旬に実験の折り返し地点を迎えるため、そこで再び大規模なサンプリングが発生します。その後、継続的に管理した株は、9月中旬頃に最終サンプリングの見込みです。

苗テラスで実験しているトルコギキョウ

 詳細はまだお話し出来ませんが、今回の実験は、これまでと異なるアプローチで、トルコギキョウのチップバーン発生について、考察を加えていきます。
 その一つとして、一輪仕立ての株を作成することにしました。そこで、苗テラス以外にも、温室で管理を開始しています。

温室で管理を開始した株

 これらの株は、将来的に下記のように、贅沢に、一輪仕立てにしていきます。

一輪仕立ての試作の様子

試作では、まずまずの出来でしたので、品質が下がらないように、本試験でも栽培出来ればと思っています。

 
皆さんにとって、これからの夏が、少しでも良い季節となりますように。


黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月27日月曜日

園芸別科の師、逝く

悲しいお知らせです。
先輩として、また同僚としてご一緒に仕事をさせて頂いておりました北条雅章先生が先日、急逝されました。

北条雅章先生は、園芸学部ご卒業後すぐに園芸別科の専任教員、環境健康フィールド科学センター専任教員として、平成293月まで蔬菜担当の教員として41年間ご活躍されてこられました。

私が平成8年に園芸別科の花卉の専任教員として採用され、蔬菜と花と分野は異なりましたが、授業や実習などをやったことも無い私に園芸別科生の指導方法、専攻の運営の仕方、農場運営や技術職員との関わり方など、朝夕問わずお尋ねすると懇切丁寧にこれまでのご経験を交えてお話し下さいました。でも、いつも最後は「渡辺さんのやり易いようにやったら良いよ~。」と仰って下さいました。 その一方で、

「大学の農場は、農家と同等かそれ以上のレベルでなければならない!」 

「現場がきちんと回っていなければ、レベルの高い実習なんかできない!」 とも、口癖のように仰っておりました。その薫陶に対して、現在、どれだけお応えできているのか・・・。

先生は、園芸学部の古き良き伝統を大切にされながら、自ら率先して現場に立ち、全国各地にその意思を継ぐ有能な農業後継者を育てられて来られました。

昨年発行の花葉38号の中に「園芸別科の歩みと思い出少し」として、先生の園芸別科の思い出や園芸学部への想いを書いて頂きました。ご一読下さい。


先生の花葉の一文にもありましたが、学生の多様性や農の雰囲気、懐の深さが学部内で薄れ行くことは、農場や技術教育・実習教育への関心の薄れ、この流れは農業現場との乖離につながるのではないかと危惧されます。


2013年の販売イベントにて


長きにわたる温かいご指導に感謝するとともに、先生のご冥福をお祈り申し上げます。 合掌

 

(渡辺 均)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月24日金曜日

長生きですね!

 こんにちは、学部4年の御園です。
 最近は天気の優れない日が続いてます。気温が急に低くなる日もあり、体調管理には気を付けなければなりませんね。

 以前のブログで生け花に挑戦したことを書きましたが、それ以降、我が家では継続的に切り花を買って簡単に活けるようになっています。(以前のブログはこちら→https://naeseisan2.blogspot.com/2020/05/blog-post.html

 今回は私が見てきた切り花の日持ちについてのお話です。

 多くの花は活けてから12週間ほどで完全に萎れるか枯れてしまうのですが、とても長持ちする花がありましたのでご紹介します。

 それがこちら!デンドロビウム・ファレノプシス、通称“デンファレ”です。



 こちらに活けたデンファレは、5月下旬に購入したものです。



 切り花は萎れてきてしまったら、茎の下部を少し切って挿すと少し復活するので、そうしてどんどん短くしながら長く楽しもうとします。
 デンファレも短くなりながら、我が家を彩り続けました。



 最後は花一輪程度まで短くなりましたが、最初に活けてから1ヶ月以上も楽しませてくれました。



 今まで切り花の日持ちについてあまり気にしたことがありませんでした。しかし、改めて観察してみると、面白い発見がありますね。


(学部4年:御園)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月23日木曜日

去れ!長雨!冬苗始動

ようやく、梅雨に終わりが見えてきました。
今年の梅雨は長かった・・・。
我が家の洗濯物の限界はとうに過ぎていましたが、
圃場の植物たちも限界だったと思います。よく頑張りました。
・・といっても、まだ1週間は梅雨が続くようですが・・・

昨日の日本農業新聞によると、関東・東北の6月後半~7月現在の
日照時間合計は、平年比4~5割程度とのこと。
関東は軒並みいつもの半分以下しか太陽が出なかったようで、
地域によっては平年比3割以下のところもあるそうです。
https://www.agrinews.co.jp/p51425.html
そりゃ・・根は張らないし、節間は伸びるし、虫も湧きますね・・・。
記事にもありましたが、野菜や果物は既に品薄・価格高で、
今後更に品薄・高騰すると予想されています。

太陽が出るようになれば、いろいろと落ち着いてくるのでしょうか。

待望の夏を迎えそうな中、圃場では、冬苗と来春の挿し芽苗が始動しています。
昨日はプリムラ ポリアンタ アプリシリーズのポット上げ、
今日はオステオスペルマムやキンセンカのポット上げです。
 
来週からは、パンジー・ビオラもポット上げしていきます。
今年は、フリルパンジーもたくさん作る予定です。


こちらで初めての冬を迎えるので、少しドキドキしています。


仲井
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月21日火曜日

進撃の除草

 ここは千葉県某所。長雨にも関わらず、ペチュニアさくらさくらシリーズが綺麗に花を咲かせています。


 しかし、よーくみると・・・
 イネ科雑草も元気に育っているではありませんか。


 雑草ガーデンにならないように、除草が必要ですね。出来るだけ、ペチュニアを踏まないように、慎重に。かつ、雑草を駆逐する強い気持ちをもって、除草作業を行います。


 雑草はかなり除去できましたが、進撃の跡が・・・
 あとは、ペチュニアさくらさくらシリーズの回復力に任せるしかありません。

 街に癒やしや活力を与える素敵な花壇になることを願います。



黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月20日月曜日

揃った花が良い花?

私が教わった偉い先生の講義では、花数、花色、生育(草丈・枝数)などが揃った切花、ポット苗、鉢花が最低限の品質だと教わりました。これからは、花の大量消費の時代だと! 現在も、花卉・苗生産部では、そのように努力をして出荷する製品の均質化に努めているのも事実です。
その考え方は、生産者→市場→小売店、もしくは公共緑化等の造園向けに大量に消費されるポット苗で、長年行われてきたことですが、一般的な消費者が求めている花は、必ずしもそうではありません。

草姿の大小、花色のばらつき(変異)、生育ステージの早晩など、出回る花にもっとバリエーションがあっても良いのかも知れません。
以前のブログにも書きましたが、植物成長調整剤(通称:矮化剤)が効き過ぎて、草丈が異常に低い花壇苗や鉢花が数多く流通しています。このような植物を購入し、しばらくすると急に薬が切れて伸び出し、枝があばれて対処に困ってしまう方もいらっしゃいます。生産と流通のみを意識した栽培方法が今でも慣習として行われています。

最近の地域の花壇活動に使われる花でも、1トレイに46色入ったシリーズもののポット苗は嫌われます。花壇のデザインがしにくく、せっかく作ったのに花壇の特徴が表現できない(他の花壇とあまり変わらない)という理由からです。また、自治体が安価なポット苗を仕入れて提供するため、定植後の生育が悪く、上手く育たないなどの問題も散見されます。



1トレイに6色詰められたニチニチソウのポット苗(市場出荷向けの実習)
2019年7月撮影


おなじ品目の花が1トレイに詰められていても、微妙に花色や草姿が違っていれば、消費者の選択肢はより広がり、その用途の可能性も広がるのではないでしょうか。最近の自粛による家庭内消費の増加により、園芸植物に対する消費者の関心が高いのも事実です。その需要に対して、単なる一時的な売りっぱなしで終わらせてしまうのか、きちんとその需要をつかむのか、生産、流通、販売に関わる業界人の今後の対応次第ではないでしょうか。
もう、新たな消費者の心をがっちり掴んでいる生産者も現れているようですが・・・。

 

(渡辺 均)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月17日金曜日

栽培の敵

こんにちは。学部4年の栗田です。

ここ数日、雨が降ったり、暑かったり、肌寒かったりと、不安定な天気が続いていますね。このような日々は体調を崩しやすくなりますので、みなさまも体調には十分お気をつけください。
またコロナウイルス感染者数もなかなか減少傾向にならない日々が続いていますので、感染対策を怠らず、しっかり対応していきましょう!

さて、私は毎度毎度、自身の実験植物である「ヨモギ」について紹介していますが、今回もヨモギについてです。

今回はヨモギについていた栽培上の敵である「害虫」について紹介します。

まずは私のヨモギをむしばむ害虫の姿をみなさまに見てもらいたいと思います。

こちらです!




こちらはカメムシ目コナカイガラムシ科に属する種です。雌成虫は34mmの楕円形で白色のロウ物質で覆われています。
幼虫と雌成虫が枝、葉、果実に寄生し、果梗部や枝の分岐部、果実と葉の重なった部分などに多く存在するとされています。
大量の甘露を排泄し、果実や葉にすす病が発生する原因となってしまいます。
また、発生量が多いと新梢の生育が停止し、枝の枯死を引き起こします。
(参考:防除ハンドブック「 カンキツの病害虫 」)

これらの防除には農薬が有効であるとされていますが、先述の通り、成虫はロウ物質で覆われているため、農薬が効きにくいという報告があります。そのため見つけ次第取り除く必要があります。

当ハウスでも、これらを取り除くため薬剤散布を行いましたが、ここ数日の間に、また少し繁殖してきたようです。完全に取り除くのはとても大変ですね。

幸い現時点ですべて枯死してしまうような大きな被害は出ていませんので、これからも継続的に対応していきたいと思います。


(学部4年:栗田)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月16日木曜日

シクラメンの葉分け(酸素水栽培法)

5月末に6号鉢に植えたシクラメンが大きくなってきました。

そこで、「葉分け」作業を行うことにしました。
例年、早い株でも8月中旬~8月下旬に始める作業ですが、
今年は1か月早く進んでいます。




「葉分け」は葉柄が20㎝以上に伸びたらおこないます。

ちなみにこの「20㎝以上の葉柄」ですが、
従来栽培法では8月に葉分けをおこなっていたため日長が短く、
遮光栽培もしていたため、
葉柄もすぐに伸びていたように感じますが、

今の時期は日長が長く、遮光時間も短くしたため、
なかなか葉柄が伸びていかない印象です。
梅雨が長引いてやっと伸びてきた印象です。

灌水する「水」が変わって、生育が早くなるのは良いのですが、
日長までは変えられませんね。来年は要検討です。





上から見ると用土は葉で見えなくなり、鉢の縁がわずかに見えている程度です。



まずは、花と蕾・黄化葉を取り除きます。
(この取り方も従来栽培法と異なります。)
(毎日灌水するので、花茎や葉柄がなかなか乾燥しません。)




葉や花茎は付け根から取り除きます。



中央を開き、葉を1本1本確認しながら、
交差の無いようにそろえていきます。



塊茎付近の幼芽に光を当て、葉数を増やしていきます。
同時に蒸れを解消し、株元の風通しを良くすることで、病害虫を未然に防ぎます。
また、薬剤散布時など、薬剤が株元にかかりやすくなります。
綺麗に放射状に葉分けが出来ていると、「花寄せ」の際、中央に花を集めやすくなります。



リングをつけて完成。
最初なので、軽めのリングを使用します。

この作業をおこなうと、鉢と鉢とのスペースが広くなります。
したがって、今までガラスハウス2棟分で事足りていたのですが、
3棟分にスペーシングを行いました。
(約3㎏の鉢を3鉢持って1日2万6千歩を歩くと2日でスペーシングが完了します。)

9月ごろにはさらに4棟分までスペーシングをおこないます。
(それまで、スペーシング予定のハウスでは別の植物を栽培します。)


葉柄が長くなったものだけ、葉分けをしていきます。
残っている株も来週・・・は大型連休だった。。。人手が無いや。
再来週には大半が葉分けを終えます!



1回目の葉分け(ハーフ)作業。
従来栽培では8月中旬~10月いっぱいまで、3回~4回の葉組作業をおこなっていましたが、今年はやろうと思えばもっとできるんじゃないかと思っています。
他の植物の作業もあるので、そこまではおこないませんが。。。




関東も来週中には梅雨明けする予報です。
シクラメンにとっては厳しい蒸し暑さの時期になりますが、
酸素水の灌水で乗り切っていきたいと思います。
(手灌水なので大型連休がネック・・・)

(長嶋)


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月14日火曜日

スタートダッシュ

 今年度も創発プログラムの2年生が1名、研究室に仲間入りしました。例年、創発プログラムの2年生は、授業がなくなる夏休みに、実験や実際の作業を行っていきますが、今年は、コロナの影響で、夏休みに実習が組み込まれています。そのため、夏休みが過密になりすぎないように、早めに準備を進めています。
 彼女の実験テーマは「芝類の耐陰性の評価」です。近年、屋上緑化等でも利用が拡大している芝ですが、建築物緑化に使用する場合、周辺の建築物の陰になるなどの理由で生育が思わしくない芝地が生じてしまうそうです。
 そうした現場の声から、「どのような芝が日陰の植栽に適しているのか?」を明らかにするだけでなく、「どのような理由で日陰に強いのか?」を明らかにしていければと思っています。

 実験計画書が完成し、まず最初に取り組んだのが土作り。最初の作業にしてはなかなかにヘビーです。
1回目にしてはなかなか様になっていますね。

 そしてポット上げ。今回は8品種の切り芝を均等にカットし、ポット上げしていきます。
ポット上げ終了後の写真

 実験は、学生さんにとっては「やらなくてはならないこと」という側面があるのも事実ですが、研究室の生活を通して、様々な経験や知識を蓄えて欲しいと思っています。これからの日々が、社会人へ向けたスタートダッシュになるように願っています。


黒沼



~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2020年7月13日月曜日

ヨモギ畑

当研究室で保有しているヨモギは、卒論研究の植物材料でもありますが、一方で、その研究成果を活かし、一般社団法人日本薬用植物推進機構(JFPPAhttps://jfppa.or.jp/ )が中心となって、全国5カ所で委託栽培を進めています。
JFPPAがヨモギの栽培を推進する理由として、ヨモギは高い機能性があり、食材から薬用まで幅広い用途と需要はあるものの、現在、多くは中国からの輸入品です。国産品は野山からの野生品の採取に多くを頼っているのが現状です。そのため、採取者の減少、高齢化による供給量の減少、品質や供給量が不安定なことなどの課題があります。また、産地によって味や香り、含まれている機能性成分も異なり、その地域特有のヨモギ商品の開発も可能であると考えています。
そこで、ヨモギを農作物として捉え直し、農業生産品目の多角化、耕作放棄地の有効活用も含めて、栽培や収穫の機械化による効率化を進めることで、ヨモギの安定供給と国産化を進めています。
先日、青森県内で栽培をお願いしている委託栽培地を訪問しました。定植から2年が経過し、畑一面ヨモギに埋め尽くされ、畝間の通路もわからないほど生育していました。



順調に生育しているヨモギ(10a

収穫適期のヨモギ


人の背丈を超えるほど生長したヨモギ


1反(10a)の畑にびっしりとヨモギが生育している様子は圧巻です。多くの農作物の畑では、作物を栽培する畝と作業を行う通路を作りますが、ヨモギは生長してしまえば他の雑草を抑えてしまいますので、除草などの植物管理用の通路も2年目以降は必要ありません。畑の正味の面積とヨモギが生育している正味の面積がまったく同じという非常に土地の利用効率の良い栽培品目でもありますね。
今後、収穫、乾燥、検査、加工(刻み)され、食材、お茶や健康食品の原料、入浴剤の原料、生薬原料など、様々な用途に利用される予定です。
 

(渡辺 均)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・