2026年7月14日火曜日

中間報告へ向けて

 暑い日が続いております。夏本番といったところでしょうか。大学は8月と9月がマルっと夏休みですが、研究室の学生さんにとって、その前の試練が「中間報告」です。4月からの実験の進捗やデータを、プレゼンテーション資料に纏め、前期の総括を行います。その中間報告を月末に控え、それぞれが良い報告になるように、皆さん真面目に頑張っております。笑



 上の写真は、ある実験の成功例です。学生さんがやっても上手くいかないけど、私がやると上手くいくなんてこともあります。では、その原因はどこにあるのでしょうか?実は、実験のちょっとした操作が、成否を分けていることが多いのです。
 「自分事として、トライし失敗する。そして、身をもって成功の秘訣を理解する。」こうして初めて、自分の力になります。そういう意味でも、締切を設けて、実践を強制することも、とても重要な役割を担っています。

 
黒沼

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2026年7月13日月曜日

アボカドの挿し木 ~ 次なる一手 ~

今日の話題はアボカドです。毎年2月に越冬した休眠中の枝を使用して、台木苗生産のために耐寒性品種の挿し木を行っています。詳細は下記のブログをご参照ください。

 

20251020日のブログ;アボカドの挿し木の結果

https://naeseisan2.blogspot.com/2025/10/blog-post_20.html

 

これまでの結果から、ファインバブル水で毎日灌水を行い、挿し木中も発芽室内で強光(14時間日長)を照射することでより多くの苗を得ることができるようになりました。しかし、一般的な樹木の挿し木に比べれば歩留り率はまだ低く、また、発根するまでに5か月ほどかかることからまだまだ改善が必要です。5か月もの間、毎日灌水するのは大変です。また、発芽室も長期間占拠してしまいますので・・・。

 

そこで、今年は作戦を変更して、春先の休眠枝を行わず、春に伸長した勢いのある充実した新梢を使って挿し木(緑枝挿し)を行うことにしました。また、今までは枝の先端部(天芽)を使用していましたが、今回は先端部を使わず側芽部分を使った管挿しを試みることにしました。昨年、実生1年目の枝を使って管挿しを行ったところ、ほぼすべて発根しましたので、今回は強剪定した枝から伸びてきた勢いのあるシュートを使うことにしました。品種は耐寒性があり、これまでの挿し木で活着率の高かった‘エッティンガー’と‘メキシコーラ’を使用しました。

 

挿し穂の調整と吸水(‘エッティンガー’)

 

管挿し(‘メキシコ―ラ’)

 

新梢は23節(約10㎝)に切り分け、大きな葉は1/21/3ほどに切除し、切り口を鋭利な刃物で斜めに切り、十分に吸水させました。その後、育苗箱に鹿沼土(細粒)を入れた挿し床に斜めに挿し、灌水後、25℃の発芽室に入れました。さて、今回の方法でさらなる歩留りの向上が期待されます。

 

(渡辺 均)

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2026年7月7日火曜日

新プロジェクト開始!

 先週、新プロジェクトのため、手賀沼でナガエツルノゲイトウの駆除作業の見学をさせて頂きました!ナガエツルノゲイトウ(Alternanthera philoxeroidesは、ヒユ科の多年草で、特定外来生物に指定されています。「地球上で最悪の侵略的植物」なんて呼ばれ方もしているようで、水路や河川、湿地の他に、水田の畔等でも、拡大が問題視されている植物です。
 ものすごい繁殖力により、通水障害などを引き起こし、周辺の生態系だけでなく、生活の安全性をも脅かす存在です。

手賀沼での繁殖の様子

水上ショベルで運搬船へ積み込み!

 この植物は、数cmの植物断片でも発根・再生する力を持っています。そのため、作業を行っている方々は、断片の回収も丁寧に実施しておりました。非常に足場も悪い中、力作業+丁寧さが必要な仕事です。
 「外来種駆除」「生物多様性」なんて、簡単に口に出してしまいがちですが、こうした素晴らしい仕事によって、成り立っているということを肌身で感じられたことが、何よりの収穫でした。
 これから数年間は、このプロジェクトを進めていきますので、今回の経験を忘れずに取り組みたいと思います!(内容はもう少し経ってから、ご紹介します…)


■ナガエツルノゲイトウを含む特定外来生物は、「生きたままの飼育、栽培、運搬、野外への放出などが原則として禁止」されています。そのため、本プロジェクトでは、環境省を含む関係機関に、事前に申請・許可を得た内容の範囲内で取り組んでいます■



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2026年7月6日月曜日

6ヶ月で1年を終了 ~ オタネニンジンの早期育苗 ~

今年も早いもので半分が終わってしまいました。当研究室ではオタネニンジンの早期育苗技術を開発し、一年間で2年生苗(2年分の生育)を生産しています。この技術を開発したきっかけは、そもそも植物(オタネニンジン)の生育に一年(365日)が必要なのか?でした。試行錯誤の結果、オタネニンジンの生長(発芽)と休眠には6ヶ月あれば一年を終えられることがわかりました。

 

発芽から60日ほどで葉が黄化して休眠に入る

 

休眠打破(播種後約180日)後から2年目がスタート

 

この考え方を他の植物で応用すると、薬用植物のオケラは1年で2.5年分生長させることが可能なことがわかりました。また、発芽まで約1年を要するオウレンは、6ヶ月で発芽させることが可能になりました。この技術は、通常の一年では葉が1枚しか展開しない植物や生長の遅い陰性植物の早期育苗のため、発芽と休眠を繰り返して展開葉を増やす目的で検討を行いました。

 

一方で、オタネニンジンの早期育苗技術が開発できても、安定的に種子が手に入らないとどうにもなりません。現在は採種する親株と根の生産を分けることで、優良種子を安定的に生産する技術開発を行なっています。

 

子供のころは、一年がとても長いように感じていましたが、今ではあっという間に終わったしまう感じがします。ゆっくり時の流れを感じる余裕も時には必要なのかも知れませんね。

 

(渡辺 均)

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2026年7月3日金曜日

水かけ祭り

春作の落ち着き、秋作のパンジービオラの準備が始まっております。

花卉・苗生産部では使い捨てのセルトレイと、硬質のセルトレイを使用しています。
硬質のセルトレイは再利用可能ですが1度使用すると苔や土が縁に残ってしまい病気の発生源になってしまうため、洗浄をしていきます。

そこで使用するのが~…高圧洗浄機‼


縁のこびり付いた汚れも一気に洗浄。
ついでに私もびしょびしょです。
洗浄前
洗浄後

洗浄後は高温のお湯で殺菌をして乾燥後にラップで包んで保管をします。
このセルトレイを7月中旬から、
秋作の播種が始まります‼

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2026年6月30日火曜日

仕込み中・・・

 図らずも2日連続で、土の話題です。私もとある事情で、異なる土を使って、植物(マリーゴールド)の生育比較を行っています。同じ日にほぼ同じ大きさの苗を定植しました。曇天が続いていますが、差がみえてきました。




 試作期間はゼロでしたが、三現主義(「現場」「現物」「現実」)の私たちは、やはりこうでなくては!(内心、ふっー、と一安心です…)
 皆さんに面白い情報が発信できるように、今年の夏は頑張ります!乞うご期待。


黒沼

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2026年6月29日月曜日

市販の培養土 ~ どれを選ぶ? ~

今回の話題は栽培用土です。まずは下の画像をご覧ください。

 

上の画像は、量販店で売られている栽培用土(培養土)などにハーブのオレガノのセル苗を植え付けて2週間ほど経過した画像です(定植時に摘芯をしています)。左から野菜用の用土、次は多肉植物用の用土、3番目は花と野菜の用土として売られていたものです。縦に4ポットがそれぞれ同じ土で植えられています。野菜や花の用土には、どれも元肥入りでそのまま使えると書かれていました。ちなみに右端は花卉・苗生産部で使用しているポット苗用の栽培用土です。

 

ご覧のとおり野菜や花用の市販用土は、多肉植物用の用土よりも生育が劣る結果となりました。葉の色が薄く、芽数も芽の伸長も劣り、土は固く締まってしまいました。この結果では、実際に使用する前に腐葉土や元肥を入れ、土壌改良が必要です。また、少なくても植え付け後、すぐに液肥や置き肥を与えて生育を促す必要があります。

 

量販店で山積みになって売られている培養土の袋の表には、いろいろと良いことが書かれていますが、この培養土にどのような土(赤玉土、ピートモス・・・)や肥料が使われているのか、袋の裏側まで確認してきちんと表示されている培養土を購入するしかないですね。栽培用土で失敗はしたくないですからね。

 

(渡辺 均)

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