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千葉大学 環境健康フィールド科学センター 花卉・苗生産部 では、
『高度化セル成型苗生産利用システム』を活用した実習教育や研究などを行っています。
先月半ばくらいから、露地圃場で栽培している鉢植えの一部で調子の悪い植物を目にするようになってきました。最初のうちは、水は十分にあるのに葉がやや萎れた状態になり、もしくは、急に地上部が枯れてきたりしましたが、しばらくすると、葉が完全に落ち、株がぐらついてきたり、鉢土の表面の土の粒子がやけに細かくなってきたり・・・・・。
何となく根腐れの症状のようにも思えますが、この時期でしたらほぼ間違いなくコガネムシの幼虫が鉢の中で根を食害している症状でしょう。また、今年の夏はかなりの数のアオドウガネ(コガネムシ科)の成虫を見かけましたので、おそらく鉢内に産卵したのではないかと思います。
さっそく鉢から株を抜いてみると・・・・・。
食害されたクコの地下部
ツクネイモの鉢にも幼虫が・・・
9号鉢に植えられているクコは、太い根だけを残し細根は無くなってしまいました。鉢土の中からは十数匹の丸々とした幼虫が出てきました。また、ツクネイモの親株が植えられている8号鉢からは、二十数匹のやや小型の幼虫が出てきました。イモの表面も食害された痕が残っていました。
次第に幼虫が大きくなってくると、植物は一気に調子が悪くなり、最後は根が無くなり植物は枯死してしまいます。鉢植えやプランターの場合、このような症状があらわれた際は、早めに土の中を調べ、幼虫を捕殺し、新しい用土に植え替えましょう。それにしても、今年は多いですね~。
(渡辺 均)
今年に入ってから上根をつけないユリの増殖に取り組んでいます。この球根を使って、春から鱗片挿しを行っています。
上根をつけないユリ(9月28日)
https://naeseisan2.blogspot.com/2026/09/blog-post_28.html
春先に挿したものは、地際から葉が展開し、地中に小さな球根をつけました。
鱗片挿しによって得られた苗
一方、7月に挿したものは・・・・・。
鱗片の上部に2つの小さな球根?
鱗片の上部についた珠芽
ほとんどの鱗片は発根することなく腐敗してしまいましたが、一部の鱗片は、その上部に小さな珠芽をつけました。この鱗片からも発根はなく、鱗片に蓄えられた養分だけで珠芽をつけたようです。まるでセイロンベンケイ(ハカラメ)のようですが、温度や湿度条件によってユリも葉縁(鱗片も葉が肥大したもの)から不定芽が発生するようです。やってみると思ってもいないことが起りますね。
(渡辺 均)
花卉苗生産施設では、普段は大学生向けの実習を行っていますが、先週は柏の葉小学校の6年生の1クラスが施設見学と実習に来られました。
野菜売り場で売られているトマトやキャベツは知っていても、その苗がどのようなものなのか? どのように生産されているのか? また、どのように利用され最終的にお店に並ぶのか? なかなかそのような場を見る機会はありません。自動でタネを播く播種ライン、発芽室や閉鎖型苗生産装置、ポットに土を詰め、自動で苗を植え付ける移植ラインを見学して貰いました。
その後、押し花絵の花材になるポット苗を1人1鉢ずつ植え付ける実習を行いました。ポットからの苗の抜き方、植え付ける苗の深さ、ウォータースペース、灌水方法など、ひととおり説明したあとに実際に生徒さんにやってもらいました。
ポットから苗を抜き・・・
入れる土の量を考えながら鉢の真ん中に植え付け・・・
灌水して作業完了
作業後にその後の鉢花の管理の方法を説明して実習は終了しました。植え付けた鉢は学校に持ち帰り、生徒さんが栽培管理をしながら押し花絵の花材を集め、作品を仕上げるそうです。
質問をするとすぐに答えが返ってくる生徒さんの素直なリアクションがとても新鮮でした。
(渡辺 均)
