2021年1月29日金曜日

私の実験植物トルコギキョウ

 こんにちは、研究生の秦です。

 

 あっという間に研究室に入って三ヶ月以上が経ちました。少しずつ慣れてきました。研究もいよいよ進み、先日、トルコギキョウの播種を行いました。

 

 今回は、私の実験で使うトルコギキョウを紹介させていただきたいと思います。

 

 皆さん、トルコギキョウという花をご存知でしょうか。大学以外の人に聞いてみたところ、園芸に触れていない方は、全然この花の名前を、聞いたこともないそうです。園芸に興味があって、自分の家で花を育てる方からは、「バラと似ているきれいな花」、「値段が高い」そういった感想を耳にしました。


 

 これは、トルコギキョウを播種する時に撮った写真です。ちょっと見づらいですが、図を拡大すると、左の下側に黄色のものが見えます。これはトルコギキョウの種子の正体ではなく、コーティングされた種子です。トルコギキョウの種子は、とても小さいので、市販のトルコギキョウはすべてコーティング種子です。種子の外のコーティングは、水で溶ける材料から作られています。種子は、土の表面に置いて、覆土しないまま水やりをします。播種後、コーティングが残ることを防ぐため、ピンセットでコーティングを潰した方が確実です。



 写真は、トルコギキョウ‘ピッコローサスノー’です。播種した種子は、まだ発芽していないですが、先日先生から株を頂いて、家で水を上げていました。この数日、花蕾は徐々に咲き始めました。写真からでは、この花の綺麗さが分かりづらいかと思いますが、私はこの花が咲くところを見たとき、感動しました。なぜというと、一般的な、小さい花が多くついている鉢花とは違って、大きな花を一つだけ咲かせるからです。

 

 実は、最初トルコギキョウの株を頂いた時、水やりの頻度や栽培の注意点に悩んでいました。ネットで調べた水やり方法では、トルコギキョウの葉がすぐ萎れてしまいました。そして、すぐ水をあげると、また元気に戻りました。植物は自分の痛みが言えないですが、やはり観察を通して、なんとなく植物が私たちに伝えたいものを理解する必要があります。植物でも、人でも、私はしっかり見ていきたいと思います、言葉で伝えないことでも、きっとほかの形で相手に伝えるでしょうね。

 

(研究生 秦)

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2021年1月28日木曜日

同じなのに違う!?

ポット苗担当の仲井です。
ただいま柏の葉では雪がちらついています!
冬が深まっていますね。

今日、カモミールMIXを出荷するため、簡易的なラベルを作成していました。

このラベル、自分でデザインして印刷ができるので
花がまだ咲いていない時や、草姿が似た植物を同時に出荷する時など
とても便利です。印刷面も比較的綺麗に仕上がります。

MIXトレーに入れ込むのは、カモミール2種、
ローマンカモミールとジャーマンカモミールです。
カモミールはよく知っていましたが、
恥ずかしながら、ラベルを作る際に初めて学名を調べました。
すると・・
同じ「カモミール」という名前なのに、学名は全く違う?!

ローマンカモミール;Chamaemelum nobile
ジャーマンカモミール;Matricaria chamomilla

双方ともキク科に分類されますが、属名が異なるのですね。
花はほとんど見分けがつきませんが、
植物の性質や芳香をもつ箇所は異なります。

双方の歴史はどんなものかと調べたら、
ローマンカモミールとジャーマンカモミールは、
やはりよく似ているため長年混同されてきたそうです。
ゲルマン民族の人々はジャーマンカモミールを、
英語圏の人々はローマンカモミールを、
本当のカモミールだと考えてきたとのこと。
面白いですねー!


ちなみに・・
こちらも初めて知ったのですが、ローマンカモミールは
周囲の植物を元気にする「植物の医者」と呼ばれているそうで、
コンパニオンプランツとして畑に植えることもあるそうです。
奥が深かった・・カモミール・・・

仲井


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2021年1月26日火曜日

はじめての播種

 研究室では、卒業発表が近づき、だいぶ慌ただしくなってきました。さらにこの時期は、10月から分属が決まった学生さんの実験準備も進めなくてはなりません。今回は研究生の秦さんの播種について紹介します。


 秦さんは、中国からの留学生で、中国の大学の園芸学部を卒業後、千葉大学に研究生としてやってきました。しかし、育苗箱やセルトレイを用いた播種は行ったことが無いそうです。今回はセルでの播種方法を説明し、実際に自分の実験植物であるトルコギキョウの播種を行いました。
 苗生産部では、播種ラインがあるため、自動で土詰めや播種を行うことも可能です。しかし、基本的に当研究室の学生さんは、自分の手で土を詰め、自分の手で種子を播きます。これは、播種ラインがない環境でも、正しい播種を行う「技術」を身につけるためです。
 卒論発表も含め、研究室での活動は、「体験」ではなく、「経験」として、昇華させてもらいたいと思っています。


黒沼


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2021年1月25日月曜日

育苗ハウス内のベンチのかさ上げ

昨年の11月から始まった花卉・苗生産部内の施設改修は、相変わらず至るところで「工事中」です。不思議なことに、どのハウスもまだ完全には工事が完了していません。3月まで工事は続きます。

 

上の画像の育苗ハウス内も一見すると、ペチュニアのさくらさくらシリーズの親株とセル苗が並べられ、いつものような栽培風景に見えますが、ベンチ下は、まだ「工事中」です。

 

ベンチ間にもコンクリートが打たれましたので、通路にも段差が無くなりましたが、防草シートはめくれたまま、暖房機の交換も、灌水の配管もこれからです。

 

ベンチ間にも通路ができた関係で、ベンチが通路分だけ低くなりました。そのため、作業がしにくいので、すべてのベンチを通路の高さ分だけかさ上げしなければならなくなりました。つまり、育苗ハウス内にある長さ15m36列あるベンチのすべての足をかさ上げする必要が出てきました。

 

そこで、長嶋技術専門職員が意を決して火花を散らしながら・・・・

ひたすら鉄パイプをカットしていきます。その数なんと約500本!

 

直径の違う2本の鉄パイプをひたすらカットし続けて・・・

それをはめ込んで、長さを揃えてネジ止めします。本当に地道で根気のいる作業です。

他の作業もありますので、上の画像のようにかさ上げが完了したベンチは、まだほんの数ベンチです。

 

15年前に花卉・苗生産部のこの育苗ハウスができた時には、予算が足りずベンチを入れることができませんでした。それから少しずつお小遣い(研究費)をためて、パイプを購入し、園芸別科の実習で、金づちを持たせてベンチを組み立て完成させました。資材費が一番かからないように工夫されたベンチでもありました。

 

植物を扱っていると、セル成型苗やポット苗、鉢花などの完成品(商品)に目が行きがちですが、それができるのは、その栽培環境を整えてくれる施設の維持や管理があってこそだと痛感します。このような作業は、完成してしまえば終わりの1回限りの作業ですが、いつもと変わらない当たり前の環境を整えるためには、忍耐とその苦労は計り知れません。

 

 

(渡辺 均)

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2021年1月22日金曜日

トウキの湯もみ

こんにちは。学部2年の松田です。

今回は、今週の実習で行ったトウキの湯もみについてご紹介します。

トウキはセリ科トウキ属の植物で、根を乾燥させて、鎮痛、鎮静などの効果がある漢方薬として利用されています。

今回の湯もみはその漢方薬にするために必要な工程の一つです。

トウキは中国産が大半ですが、今回扱ったのは日本の群馬県沼田市産で、中国産に比べて辛味が抑えられていて甘いそうです。


 

干して乾燥させたトウキをお湯にしばらくつけて柔らかくなったら、このように根の周りについた泥を丁寧に落としていきます。

湯もみの主な目的は

 泥を落とすため

 甘くさせるため

 消毒

3つです。

お湯は70度で、糖に変わって甘くなるように、けれど細胞は壊れないような絶妙な温度設定になっているのだそうです。

作業が終わったら再び干します。

 

ちなみにおよそ20人で行いましたが、5時間ほどかかりましたこれだけ手間がかかって初めて患者さんの手元に届くわけですね。

 

(学部2年 松田)


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2021年1月21日木曜日

苦戦したイベリス

ポット苗担当の仲井です。

昨日は大寒でしたね。今年、寒すぎませんか・・・。

先日、久しぶりにホームセンターへ行ったら、
花のポット苗がいつもある場所に根こそぎない!
びっくりして見回すと、寒さ対策のため軒下へ避難されていました。
ここ数年でこんなことは初めてです。
そうですよね、昨年は1月末まで露地圃場でパンジーを管理していて、
出荷もしていましたもの・・(今年は12月中旬からハウス内へ避難)
毎冬戸外で大丈夫だったものも、今年は寒さでやられているものが
多いのではないでしょうか。
寒さが落ち着いてから、花壇の植え替え需要があるかな・・?
あるといいな・・・

さて、ハウス内ではイベリスが仕上がってきました。
イベリスはアブラナ科に属し、一年草~多年草まで様々な品種がありますが、
日本で多く出回っているのは白い小花がかわいい宿根草タイプです。

うまくいくと、こんな感じ













しかし、全体の1/3程度は、こんな感じ(恥ずかしい姿お見せします)

苦戦しました。
何が難しいって、個体差があり過ぎるのが・・・。
成長に差があるためか、各ポットの水の要求量に本当に差があり、
あるポットはカラカラに乾いていても、あるポットはびっしょり。
やや乾いた状態を好むようなので、水のやりすぎは厳禁、
灌水ひとつとっても、均一に行っていたのではだめ。
開花時期も揃わないので、少量生産では市場出荷もままならない・・・。

宿根草の難しさって、こういうところにありますよね。

イベリスはホームセンターのポット苗売り場で値段が高い部類に入ります。
その理由が以前まであまり分からなかったのですが、
この「モノになりづらさ」で、納得です。
(値段に関しては、栄養繁殖が出回っているせいもあるかもしれません。)

当たり前のことですが、モノの値段には、意味があるのです・・・。

今年は苦戦したイベリス、来年は、排水性の良い土にして、
暑い時期を避け涼しい時期から育苗を始めるなどの
対策を施してみたいと考えています。
仲井


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2021年1月19日火曜日

チップがバーン

 今日ご紹介するのは、トルコギキョウ園芸品種のチップバーンの実験についてです。何度か本ブログでもご紹介していますが、今回は40品種弱を実験に供試し、品種間差を明らかにしようという研究です。この実験は技術職員の新澤さんらと取り組んでいます。

こちらは健全株

こちらがチップバーン発生株です。

 上の写真のように、tip(先端)がburn(焼け)しているようです。葉先枯れ症とも言います。数年前に、学生さんが早生品種14品種で実験を行い、品種間差を明らかにしていますが、今回は、中生や晩生品種も含め、網羅的に解析しようと考えています。また、以前定量化しなかった部位のCa濃度や形態的特徴との関連性を分析することで、更なる発見を期待しています。

 品種数を絞って深掘りする研究も重要ですが、多くの品種を用いて全体を把握することも重要です。論文等を読んでいると、数十品種を実験に供試する研究というのは、かなり少数派のように思われます。多くの品種を扱うことは、非常に大変なことですが、その時点で独自性が担保されているとも言えるかも知れません。幸い、苗生産部には、苗テラスをはじめとし、他のラボよりも栽培施設等、かなり恵まれています。有難いことです。
 年内には成果が纏められるように、少しずつ分析していきたいと思います。


黒沼



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2021年1月18日月曜日

珍しいお客さん

昨年のことです。花卉・苗生産部には、来客も多いのですが、人だけではなく、普段、なかなかお目にかからない野鳥もやってきました。

見るからに猛禽類ですね。調べてみると、「ツミ」という鳥のようですが、正しいのでしょうか? ツミであれば、漢字で「雀鷹」と書くようで、字のごとくタカの仲間の中では小型の種類のようです。このツミは、作業棟の中に入り込んで、フィルムの隙間に挟まって、動けなくなっていたところを捕えました。外に出して、放そうとしましたが、すぐには飛んで行きません。その様子は、当ブログ初のYouTubeでご覧下さい。

 

https://youtu.be/rW2ayfZin_M

 

作業棟やハウスの入り口を換気のために開けておくと、スズメやハクセキレイが入り込むのはいつものことです。自分で入ったなら、自分で出てくれれば良いものの、一度入ってしまうと出るのは難しいようで、その都度、出入り口を全開にして、時間をかけて出て行ってもらうしかありません。

 

30年前の柏の葉キャンパス開設当時は、周辺にも林が多く、カッコウも鳴いていましたが・・・。最近では、キジやウグイスもかなり少なくなりました。今でも年に数回、夜に圃場を歩いているとフクロウと目が合うことがありますが、開発が進み、見られるのもそう長くはないでしょう。

 

生きものの住かだった林を更地にし、そこに散策用の道を作って、また大きな木を植えて公園を整備する。残念ながら、人もそれほど賢くはなっていないようです。

 

 

(渡辺 均)

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2021年1月15日金曜日

私の研究テーマ

こんにちは。学部3年の岡田です。

最近は寒さが厳しくなり、所属している部活動の朝練習が少し憂鬱です。-3℃になることもあるので、防寒対策は万全で臨んでいます。

 

今回は私の研究テーマであるキクイモの紹介をしたいと思います。

キクイモは学名 Helianthus tuberosus L. キク科ヒマワリ属の植物です。

一般的に、4月ごろに植え付けし、地上部の茎や葉が枯れた後の11~12月ごろに掘り出します。生命力が強く、草丈は3mほどになります。

キクイモの肥大した塊茎を食べることができます。ゴボウやレンコンに近い風味でした。

 最近では、イヌリンという水溶性食物繊維が多く含まれていることから、健康食品として注目されています。イヌリンは血糖値上昇を抑えたり、カルシウムなどの吸収を促進したり、腸内環境を改善したり、と様々な効果が期待されています。

 写真は実際に千葉大学柏の葉キャンパス内で収穫したものを並べたものです。

 形状や大きさが多種多様なことがわかると思います。

 常温では非常に腐りやすく、長期保存ができないため土の中に埋めておきます。下は掘り返したキクイモをもう一度埋め直したところです。この下に40個程度のキクイモがあります。

 

 私は豚汁に入れたり、ほかの野菜と炒めたりして食べています。ぜひ興味がある方は食べてみてください。

 少し暖かい日も増えましたが、まだまだ冬は続きます。みなさまコロナウイルスや寒さに負けず、どうかご自愛ください。

(学部3年 岡田)

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2021年1月14日木曜日

冬の花壇で咲き続ける花

ポット苗担当の仲井です。

今日は、先日「秋冬苗のイチオシ」というタイトルで投稿した内容の、
その後のお話です。

先日の投稿では、秋冬苗のお勧めとして、
中高性キンギョソウとジプソフィラ(カスミソウ)をご紹介しました。
一般的な、季節の花のポット苗は、購入後に戸外で楽しむ方が多いですので、
植付け後の屋外でのパフォーマンスがとても重要だと思っています。
図鑑やカタログに「耐寒性」とあっても、
実際植えてみると寒風や霜で枯れてしまうものもたくさんありますよね。

ということで、屋外へ植えた2品種のその後ですが・・
 ・中高生キンギョソウ→◎
 ・ジプソフィラ(カスミソウ)→△
という結果となりました。現在の写真をご覧ください。
キンギョソウは咲いた花が保たれており、葉も綺麗で、とても優秀です!
一方で、ジプソフィラは葉が一部枯れ、しおしおに・・(涙)

この鉢を置いている場所は、霜にも寒風にもさらされやすい場所。
今年はとくに寒さが厳しいことを考えると、
ジプソフィラも形状維持しているほうかもしれません・・・。
(ジプソフィラを応援したい・・)
にしても、ジプソフィラは寒風や霜にさらされない場所に
植えたほうがよさそうです。

ちなみに、この鉢の近くに置いてある鉢もご覧ください。

こちらは、矮性のストックと、ビオラ、キンセンカの寄せ植えです。
冬花壇の花苗評価としては、
 ・ストック→◎
 ・ビオラ→◎
 ・キンセンカ→〇
といったところでしょうか。
キンセンカは、葉は青々と綺麗なのですが、
かれこれ1ヶ月ほど花が咲いていません。蕾はあるのですが、
ギュッと閉じこもってしまっています。

冬花壇の、花が綺麗に咲いているキンギョソウやストックに言えることは、
「すでに咲いている花が、長く‛維持’されている」ということ。
パンジービオラ以外の多くの冬花壇の花は、
こうも寒いと花上がりがほぼ止まってしまいますので、
「植えどき」がとても重要です。
(パンジービオラは寒くても花が上がり続けるので最強です!)

冬に強い「品種」の選定はある程度分かりやすいのですが、
「植えどき」は難しいです。
あるお客様から「去年、別の所から仕入れたストックが咲かなかったから
今年はキンギョソウに」というお話を先日伺いました。
植えた場所や管理方法が合わなかったことも
可能性としては考えられるのですが、それよりも要因として大きかったのは、
植えた苗の花のステージが、植えた後の天候や気温とうまくかち合わず、
咲いていた花が終わった時にはもう寒くなっており、
次の花が咲いてこなくなってしまったのではと推測します。

植える際の花のステージだけでなく、花の咲き方・性質、
植えた後の天候や気温によっても、花を楽しめる期間が変わるので、
「植えどき」は本当に難しいですよね。
上の写真のキンセンカも、もしかしたら、植えどきによっては、
極寒の今でも、咲いた花が維持できていたかもしれません。

受注生産でお出しする花苗に関しても、
各季節で長く楽しめる「品種」の模索はもちろんですが、
「植えた時点で見栄えがして」「花壇で長く花が楽しめる」ように、
いつ植える苗をどのようなステージで出荷したらよいのか、も、
引き続き模索していきたいと思っています。

仲井

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2021年1月12日火曜日

異なる光強度で苗生産

 今日ご紹介するのは、発芽室内で行っているプチ実験についてです。発芽室は、温度だけでなく、高い湿度も保持できることから、花卉苗生産部でも重宝しています。一方で、光源などの電気機器にとっては、あまり良くない環境といえます。実際に、電灯の寿命が短くなるなどの弊害があります。
 これまで、苗生産部では光強度が70μmol m-2 s-1程度の直管型のLED灯を使用していましたが、一部の区間で、200μmol m-2 s-1程度のシート型のLED光源の試用を行うこととなりました。
 現在は、下の写真のように、光発芽性であるトルコギキョウを用いて、比較試験を行っています。強光の方が、現時点で生育が早いですが、消耗も激しいからか、葉色が淡くなってきています。そこで、今週から液体肥料を施与しながら、苗質を比較していく予定です。

トルコギキョウの実験の様子
左が強光(シート型)、右が弱光(直管型)

 強光の場合、セルが乾きやすく、灌水頻度が増えるなどの問題もありますが、灌水や肥料の自動化が出来れば、より効率的な苗生産が出来るかも知れません。もちろん、発芽室内での病害虫の発生や、出荷前の苗のハードニングの問題など、課題はたくさんありますが・・・


黒沼


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2021年1月11日月曜日

斑入りのブーゲンビレア

柏の葉キャンパスの花卉・苗生産部のハウス内には、鉢植えの斑入りのブーゲンビレアが長年育てられています。遡れば、私が園芸学部の学生の頃から松戸キャンパスの古びた木造温室の片隅で育てられていましたので、推定樹齢は40年ほどでしょうか(それ以上?)。園芸学部附属農場の柏の葉への移転に伴い、それから当キャンパスの花卉・苗生産グループのハウス内で管理されています。

このブーゲンビレアを花産業必修1000検定の実物試験に出題すると、必ず「クワ科、Ficus」と解答してしまうひっかけ問題にもなっていました。一見するとベンジャミンゴムノキと間違えてしまいます。滅多に花も着けず、咲いても数輪程度でしたので、植物を勉強したての学生さんにとっては、まさかブーゲンビレアに斑入り品種があるとは思わないのでしょう。

こちらが斑入りのベンジャミンゴムノキ

 

昨年、この斑入りのブーゲンビレアを挿し木で殖やしたところ・・・。

上の画像のように勢いよく枝を伸ばし、葉の緑色の部分が多くなり、斑がきれいに出るようになりました。また、株は小さいながらも花も着けました! 古い品種ですので、着色した苞もかなり小さく、細く尖っていて、葉の形も現在販売されている主要な品種とは全く異なります。

豪華な新しい品種も良いですが、昔の品種もなかなか味わい深いものがありますね。花のブームは数十年周期。一方で園芸カタログがどんどん薄くなり、売れない品目や古い品種がカタログ誌面から消えています。先人のブリーダーが開発し、維持されてきた品目や品種が無くなることは、生産者や消費者の品目の選択肢を減らし、さらに今後の育種の幅を狭めてしまうことにもなります。

 

どこかで誰かがそのような品目や品種を次の生産者や園芸家のために残してくれているのでしょうか? このようなことは、効率と生産性、研究とは無縁の世界ですが、今日も花卉・苗生産部の斑入りのブーゲンビレアが入れられているハウスの暖房機は動き続けています。

 

 

(渡辺 均)

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2021年1月7日木曜日

2021初市場

コロナの影響で穏やかでないお正月を迎えておりますが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
ポット苗担当の仲井です。あけましておめでとうございます。

今日は2021年度、初の市場へ行ってまいります。
市場は4日が初競りだったようです。
競りは値崩れしてしまったようですが、相対は比較的良かったとのこと。
苗生産部は市場でどのような新年のスタートが切れるでしょうか・・。
高く売れますように・・。
今回市場へ持っていく品目は、
プリムラアプリ、プリムラマラコイデス、クリサンセマムムルチコーレ、
ビオラソルベシリーズ、パンジーマトリックスシリーズ、
パンジーよく咲くスミレシリーズ、どれも2~3トレーです。

苗生産部では、受注生産と売店みらくるでの小売りをメインで行っている関係で、
市場へは少量多品目で出すことが多くなっています。
お世話になっている市場の規模がそこまで大きくないので、
単価は、少量のほうが意外と良かったりします。
(量が多いと捌けずに値崩れしてしまうことがあるそうです)

さらに単価を上げるために・・

少量生産の都合上、ミックス色の種子を購入して育てているものを・・↓
色ごとにピックアップして、列を揃えて出荷しています。↓
このひと手間で、ばらばらの色で出すよりも、1.5倍は単価UPします(仲井調べ)。
といっても単価自体が安いので、
手間との天秤にかけなければいけませんけどね・・。
単価が安くて悲しいですね・・。

今年もコツコツと、出来ることをやっていきます。

本年もどうぞ宜しくお願いします!

仲井

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2021年1月5日火曜日

おはようニンジン

 新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。新年を迎え、オタネニンジンも芽吹き始めました。


 このニンジンは、先日ご紹介した早期発芽+促成栽培用のニンジンです。
詳しくはこちらをご覧下さい。

 12月12日に播種を行い、約3週間ほどで、発芽が確認されたという状況です。
このプランターの苗は、暗所下で管理を行っていたため、近日中に苗テラスへ移動させる予定です。

 その前に、苗テラスの棚を取り外し、しっかりと清掃を行いました。

 
 病虫害の被害を最小限にするためにも、はじめが肝心です。

 ホルモン処理を行っても、種子の産地や状態によって、発芽率や発芽勢が大きく異なるのが、薬用植物です。より多くの苗が元気に育ちますようにと、あとは願うしかありません。

 新年早々、めでたい(芽出たい)お話でした。



黒沼

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2021年1月4日月曜日

2021年のスタート ~施設の大改修~

明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。2021年の元日はどのように過ごされたでしょうか。

 

さて、大学は14日から講義開始です。講義を受ける学生さんも大変です(先生も!)

 

花卉・苗生産部としては有難いことなのですが、今年度、施設に予算が付き、施設の大規模改修が昨年の11月から進められています。改修は、ハウスの屋根などの被覆資材の張り替え、播種ラインや移植ラインの機器類のメンテナンスや更新、暖房機の更新、バリアフリー化、新規苗テラスの導入など盛りだくさんです。

 

連棟ハウスのフィルムの張り替え。

露地圃場は砂利置き場に

 

育苗ハウスのフィルムの張り替えは終わりましたが・・・

 

育苗ハウス内のバリアフリー化工事

 

いつもなら植物で埋め尽くされている育苗ハウスも空っぽ。

ベンチ間にコンクリ―を打っています

 

ガラス温室内の排水改良工事

 

 

至るところで同時並行的に工事が進んでいます。一方で、すでに母の日までの苗や鉢花などの注文は確定していますので、生産量を変更するわけにもいきません。しばらく育苗ハウスが使えず、ペチュニア‘さくらさくらシリーズ’の親株や挿し芽されたセル成型苗が別のハウスで管理されています。工事予定表をにらみながら、3月末の工事完了まで、しばらく植物をあちらこちらへ移動させながら、しのいで行くしかありません。

 

今年も慌ただしい1年になりそうです。本年も花卉・苗生産部を宜しくお願い致します。

 

 

(渡辺 均)

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