2020年9月29日火曜日

2サイクル目

 閉鎖型環境下でのオタネニンジンの短縮栽培も2サイクル目を迎えつつあります。今日はその内容をご紹介します。
 今年は、1サイクル目が終了した段階で、低温処理を約1ヶ月間行いました。低温処理を行わなくても、ホルモン処理を行うことで、休眠打破されますが、発芽勢や発芽率をより向上出来ないか、という試作です。

低温処理の様子

 休眠打破が終了した植物体は、例のように、ホルモン処理を行い、強制的に目覚めさせます。
低温処理後の様子

ホルモン液

 ホルモン液をジョーロでしっかり灌注させ、後は待つだけです。
1本でも多く、2年目を迎えますように。




黒沼


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2020年9月28日月曜日

いつもと違った交配

これまで、後代を残すためや新品種を作るためにいろいろな植物の交配を行なってきましたが、今回交配する植物はいつもと調子が違います。そもそも花の咲いている高さが違います。 

 

 上の画像のように、2mの脚立のさらに上に花があります。その植物はキクイモです。キクイモは露地栽培の場合には、大きくなれば草丈が3m以上にもなりますので、私の身長では花まで手が届きません。そのため、鉢植えにして温室内でコンパクトに仕立てて栽培すると、今度は光が不足するため、細い枝ばかり伸びて花を着けないことが多く、一方で地植えでは茎だけどんどん伸びて花をまったく着けない系統があったりと、確実にすべての系統に花を着けることは簡単そうでけっこう難しい植物です。

 

そこで、今回は直径が45㎝の鉢を使ってハウス脇の露地で管理し、強い光を当てながら根の伸長を制限させつつ株の栄養状態は十分な状況をつくり、花を着けにくい系統にも花を咲かせ、系統間で種子を採ろうという作戦です。

 

その結果が下の画像です。鉢植えなのに地植えと変わらないくらい大きく生長しましたが、すべての系統の茎の先端に花を着けました。作戦成功!

 

先週から花が咲き始めました。交配するためには、2mの脚立を作業棟から持ち出し、キクイモの脇に立てて登ってみるといつもと景色が違います。ジャックと豆の木の気分? 露地圃場に並べられたパンジーのポット苗が小さく見えます。

 

キクイモの花は、ハウスの肩にある換気窓よりさらに上で咲き、その高さはおよそ3m50㎝! 当然ですが、これほどの草丈の鉢植えは、少しの風でも倒れてしまいますので、草丈が1m50㎝を超えた時点で、地面に支柱を打ち付けて株を固定させてあります。

交配は脚立を花の近くに移動させ、登ったり降りたりととても大変です。羽があったらどんなに楽か。それ以上にとても危険です。脚立から落ちて骨折?ということにもなりかねませんので、次回からは、長い棒を使って茎を折らないように丁寧に折り曲げ、「地上」で交配することにします。

 

 

(渡辺 均)

 

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2020年9月25日金曜日

秋の訪れ

こんにちは。学部4年の石川です。

 

日ごとに涼しくなり、秋風が心地よい季節になってきましたね。

柏の葉キャンパスの薬草園では秋の代表的な花である彼岸花が見頃を迎えています。

彼岸花の名前の由来は

1.秋の彼岸の頃に花が咲くから

2.毒があるので、食べると彼岸に行くから

など諸説ありますが、日本ではあまり良いイメージがない花ですね…

 

彼岸花は他の花に比べ、呼び名が遥かに多い花であり、その由来も様々です。以下に一部を紹介します。

 

*曼珠沙華(マンジュシャゲ)

この名前の由来はサンスクリット語で、天井に咲く伝説の花を意味しています。

*リコリス

彼岸花の属名です。ギリシャ神話の海の女神リコリアスの名前に由来し、美しい女神のイメージがこの花にぴったりだったようです。

 

このように、彼岸花には良いイメージもあるのです!実際、彼岸花はとてもきれいな花ですよね(^^)

彼岸花には他の植物にはあまり見られない少し変わった性質があります。

それは、葉は花が咲き終わった後に出てくること、種ができないこと、毒があること、などです。

 

身近に咲いている彼岸花ですが、知らないこともたくさんあるようです。

柏の葉キャンパスの薬草園では、ほかの秋の花も開花し始めているので、秋晴れの日に散策してみようと思います🍂

 

(学部4年:石川)

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2020年9月22日火曜日

ピンチ

 過ごしやすい日が増えてきました。シルバーウィークも今日で最終日です。良い休日をお過ごしください。

 こちらの写真は、共同研究用に育成してきたペチュニアのF2個体の開花の様子です。200個体について、花の形などを調査しているようです。調査も一段落したのでしょうか、一度ピンチするご依頼が入りました。



 こちらがピンチ後の様子です。短日になってきていることが気になりますが、一か月後くらいにもう一度開花して欲しいものです。


 枝数も増え、より良い調査になるといいですね。



黒沼


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2020年9月21日月曜日

オウレンの早期育苗 ~苗作りを1年短縮!~

猛暑は峠を越えたようですが、相変わらず湿度は高く、例年の秋らしさは未だに感じられません。温室内で栽培されているダンギクやオケラが咲き始め、いつもより開花が早いような気がします。

 

さて、今年の2月に生薬原料として用いられるオウレンの早期育苗の話題について書きましたが、今回はその続報です。

 

217日のブログは、以下をご参照下さい。

http://naeseisan2.blogspot.com/2020/02/blog-post_17.html

 

その後、ポットに上げて寒冷紗をかけたハウス内で育苗を続けました。発芽してから約1年が経過しましたが、すでに本葉が10枚を超え、定植可能な苗が完成しました。

 


発芽から約1年が経過したオウレン

 

 

一方、下の画像は慣行法で栽培した苗です。露地に置いて、昨年の10月に播種したものです。今年の3月に発芽し、現在、本葉が23枚展開しています。

 

 


慣行法で栽培したオウレンの苗

 

 

並べてみると一目瞭然ですね。

 


 

通常のオウレンの畑栽培では、苗作りに種子を播いてから2年を要しますが、この方法ですと約1年で苗ができることが明らかになりました。定植から収穫まで、さらに4年を要しますので、今後は収穫までの栽培期間の短縮方法を検討していきたいと思います。息の長い研究が続きます。

 

(渡辺 均)

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2020年9月18日金曜日

はるか南のいとこ

こんにちは、学部3年の水谷です。

 最近はすっかり涼しくなり、秋の気配を感じられるようになってきましたね。

 

 今回は私の実験植物についてのお話です。

ミゾカクシ(Lobelia chinensis)は東アジア全域に広がる水田雑草です。

ミゾカクシが含まれるHypsela節のほとんどはオーストラリア、ニュージーランドなどの南半球に自生する種です。しかし、ミゾカクシは南半球には分布せず、北半球である東アジア広範囲に分布を広げました。

 

Lobelia chinensis

 

赤道付近を除いて南半球と北半球の同緯度付近に隔離分布する現象は‘反熱帯分布’(Antitropical distribution)と呼ばれています。この現象は、渡り鳥や風によって種子が赤道をまたいで運ばれ、同緯度付近の適した気候で分布を広げたことにより起こると考えられています。

例えば、コケタンポポ属のいくつかの近縁系統は日本とオセアニア地域のみ自生し、反熱帯分布する植物として知られています。

 

ミゾカクシは赤道付近の熱帯地域にも分布しているため、反熱帯分布とは言えないかもしれませんが、近縁種とは異なる地域に分布域を拡大した方式は非常に興味深いです。

 

 ミゾカクシが含まれるHypsela節のいくつかの種は、‘プラティア’の名前で園芸種として日本に流通しています。今回は、その一つであるLobelia angulataを入手しました。

Lobelia angulataはニュージーランド原産の植物ですが、遺伝的な距離はミゾカクシと近いとされています。花の形態もそっくりです。

 

ミゾカクシ(Lobelia chinsnsis)の花

 

プラティア(Lobelia angulata)の花

 

 先日、日本のミゾカクシと交配してみました。こちらは交配二週間後の様子ですが、少し子房が膨らんでいるように見えます。



果たして種子はつくのでしょうか。楽しみです。

 

(学部3年:水谷)

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2020年9月17日木曜日

蝶豆のハーブティ

蝶豆が可愛らしい花を咲かせています。

一重(写真左)と八重(写真右)があり、どちらもキュートです。
深い青色は、晴れた日の海のよう!

この蝶豆、アントシアニンを含むので、
眼精疲労回復や血行促進に効果があり、
台湾などではハーブティとして広く親しまれています。

試作してみたところ、とってもきれいな青い色が出ます!
通販や専門店では、保存の関係でドライのものが多く出回っていますが、
フレッシュはドライのものよりも数倍きれいな色が出ます。
少しマメの香りが残るので、香りの良いスペアミントやレモンバームを添え
フレッシュハーブティセットとして先週売店に出しました。
評判は上々です。
フレッシュだけでなく、蝶豆のフリーズドライも出来上がったので、
準備が順調にいけば、再来週あたりから、フリーズドライの方も
売店味楽来に出せたら・・と、準備しています。

そのためにはパッケージ!ということで、
オシャレカフェで働いていた学生に聞いたレシピをもとに、
蝶豆のドリンクを作り、パッケージに貼る用の写真撮影をしました。
きれいな2層!!
上が蝶豆のハーブティ、下はゆずジャムをお湯で溶かしたもの。
見た目に美しいだけでなく、とっても美味しいんです。
そのうえ身体にもいいなんて、、おもてなしにピッタリですね。

さてどんなパッケージが出来上がるのでしょう・・(作るのは私ですが)
たくさんのお客様に届きますように・・
仲井

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2020年9月15日火曜日

花摘み

 こちらの写真はトルコギキョウの一輪仕立ての花摘みの様子です。


 花の大きさや花弁数の計測を行い、デジカメで花を撮影します。
トルコギキョウは花色や形が豊富であることが大きな魅力の一つです。
色は、白、ピンク、ムラサキ、ラベンダー、赤褐色、グリーン、イエロー(明るめのグリーン)などに加え、縁だけが濃い覆輪品種や、花弁の濃淡が出るフラッシュと呼ばれる品種があります。形は、一重、半八重、八重、フリンジ、小輪、大輪などでしょうか。

 さらに、今回の栽培を通して、猛暑の中でもしっかりと育つ品種とそうでない品種が、大まかですが理解できました。(柏で、カタログのように作れる品種と、そうでない品種もわかりました)

 全品種、開花してくれることを願います。



黒沼
 





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2020年9月14日月曜日

種子のどこから発芽してくるのか? ~マリーゴールドの播種~

8月と9月に集中で農場実習が行われていることは以前のブログで書きましたが、今回は園芸学科2年生の花卉・苗生産の実習の話題です。

園芸学科2年生の実習も1年生と同様に約70名を3つのグループに分けて、毎週1回行われています。花卉・苗生産の実習だけではなく、果樹や蔬菜の実習メニューも組まれています。そのため、午前と午後でグループが入れ替わりますので、一日で同じ中身の実習を2回行っています。

 

8月から行なってきた2年生の花卉・苗生産の実習内容は、

①栄養繁殖;挿し木の基本

      ミニバラの切り戻しと挿し木

②種子繁殖;種蒔き(播種)の基本

      手蒔きと播種機を用いた播種

③ 道具の使い方;鋏、鎌、鋸

      道具の使い分けと鎌の研ぎ方

④ 花壇管理の基本

           花壇、薬用植物園の管理

       

多人数で行なえる実習メニューを考えるのは結構大変ですが、少しでも考えられて、身に付く技術を習得して貰えたらと考えています。

例えば、下の画像はマリーゴールドの種子ですが、セルトレイの中央から発芽させるためには、種子をどのように播いたら良いか。どこから発芽してくるのかを考えて貰いました。白い部分から? 真ん中から? 先の尖った方から? それぞれに手を挙げて貰いましたが、ほぼ3つに分かれました。

マリーゴールドの種子(どこから発芽する?)

 

そうなると、そもそもどのように種子が形成されるのかがわからないと、正しく発芽する位置がわかりません。そこで、同じキク科の近くにあったガイラルディアの花の断面やタンポポの冠毛を見せながら、キク科の花は複数の小花(しょうか)が集まった頭花であり、頭花は外(下)側から同心円状に開花し、その中に筒状花と舌状花があり、その下にひとつひとつ子房があり、それがやがて痩果(そうか)となり、それを割ると中に胚珠があり、種子はその胚珠のある花床(かしょう)側から発芽してきますと・・・。これだけを理解して貰うためには、けっこうな説明と観察に時間を要します。

理解して貰ったところでさっそく播種! 


 

 1週間後の結果が上の画像です。種苗メーカーのおかげで発芽は100%ですが、芽はセルの真ん中から出ています・・・? 園芸のプロになるためには、まだまだ時間がかかりそうです。

 

(渡辺 均)

 

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2020年9月11日金曜日

奇妙な花

こんにちは。学部3年の君島です。

 

最近やっと涼しくなったと思っていたら、また暑さがぶり返してきましたね。それでも朝夕の暑さは少し落ち着きだしたように思います。

熱中症とコロナ感染に気を付けて、夏を乗り切りましょう!


さて、今回は圃場で面白い花が開花していたので、ご紹介します!

 

この植物は、ガガイモ科のスタぺリアという植物です。

南アフリカやインド東部などを原産地としています。葉っぱは写真のように多肉質であり、サボテンのような見た目をしている植物です。

 

この植物で面白いところは、花の見た目です

開花途中の花

 

写真のように、ヒトデのような形をしており、花にびっしりと毛が生えています。

 

また、もう一つこの花の特徴的なこととして、その香りが挙げられます。

 

スタぺリアがどのようなにおいを放っているかというと、生ものが腐ったようなにおいです。

これはスタぺリアの受粉の特性として、ハエなどを媒介者にするため、それらの昆虫が好むような芳香を放っていると考えられています。

 

今回は花という器官に注目しましたが、花は子孫を残すために、においや形などで様々な戦略をとっているため多種多様な形態を持っています。

皆さんも不思議な形の花を見たら、どのような戦略をとっているのかと考えてみるのも面白いかもしれませんね。

 

(学部3年:君島)
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2020年9月8日火曜日

リトライ

 こちらは約40品種のトルコギキョウでチップバーンの発生に関する研究を行っている苗テラスです。ごらんの通り、ずいぶんと大きくなりました。

 
 が、しかし、ほとんどチップバーンが出ていない・・・
 生産現場では喜ばしいことですが、チップバーンの出やすさを検討する研究では、致命的な失敗です。

 この原因はおそらく、培養液の窒素濃度と推察されます。前回までの実験では、園試処方1/4単位の培養液を使用していましたが、今回は品種数も多いことから、苗テラスで慣行的に使用している培養液を使用しました。この培養液の窒素濃度が低く、成育が緩慢となり、じっくりと育ったことで、チップバーンが発生しなかったと推察されます。
 このことは、ある種、非常に興味深い現象です。まずは、今回使用した培養液の成分を分析し、チップバーンの発生しない(しにくい)培養液組成として、記録に残しておきたいと思います。そして、この結果を上手く活用しながら、チップバーンと窒素や成長速度の関係性を丁寧に実証していくことが出来れば、さらにチップバーンの発生原因を掘り下げることが可能かも知れません。(ちなみに、今回の失敗実験でも、2品種はチップバーンの発生が確認されています)

 そして、当初予定していた実験に、リトライするため、早速種子の撒き直しを行いました。今度は以前から使用していた培養液を使用し、実験を行う予定です。

 一方温室では、一輪仕立ての花が開花し始めました。花形態のデータに関しては今回の実験分で、しっかりと入手出来そうです。


 失敗を次にいかせるよう、頑張り時ですね。


黒沼



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2020年9月7日月曜日

キハダ ~ その後の生育 ~

3月と4月のブログに薬木として利用されるキハダの種子の精製と播種後の発芽についてご紹介しました。4月の時点では約18万粒の播種数に対して、発芽数はたったの3本でしたが・・・。

 

http://naeseisan2.blogspot.com/2020/03/blog-post_16.html

http://naeseisan2.blogspot.com/2020/04/180000.html

 

あれからおよそ5カ月が経過しました。5月~6月にかけて次々と発芽が始まり、現在何本あるのかカウント不能なくらいになりました。生長が進むにつれて、次第に露地圃場では灌水管理が追い付かなくなったため、水栓が近く、目の届きやすい中庭へ移動させました。下の画像のように現在は、播種容器のカラーコンテナを覆い隠すほど生長しました。

 


 

発芽から数ヶ月で、大きいものは高さが150㎝を超え、この生育の旺盛なことと、連日の猛暑と晴天のため、1日2回以上の灌水が欠かせなくなりました。秋までにどこまで生長するのか・・・。

 

さらに厄介なのは、アゲハの幼虫による葉や茎の食害です。キハダはミカン科の植物ですので、アゲハの幼虫の食草です。どうしてこの場所がわかるのか、次から次へと飛来しては、小さな黄白色の卵を大量に産み付けていきます。幼虫が小さいうちは、まだ被害は少ないのですが、しばらくすると丸々と太った幼虫は、葉だけではなく頂芽も食べてしまうので、気が気ではありません。

 

ご近所に昆虫少年がいたら、喜々としてみんな持って行ってくれるのでしょうけどね。でも、また成虫になって戻って来ますね~。

 

(渡辺 均)

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2020年9月4日金曜日

花いっぱい

 こんにちは。学部4年の御園です。

 

 急に大雨が降ったり、かと思えば強い日差しが照りつけたりと、なんだか不安定な天気が続いていますね。服装や持ち物に迷ってしまいます。

 

 さて、今回は私の地元である葛飾区の取り組みについて紹介したいと思います。

 

 葛飾区では、『かつしか 花いっぱいのまちづくり』という取り組みを行っています。区民と区が協力して、まちを花と緑で彩ろう、というプロジェクトとなっています。

 

 現在、駅前の広場や公園の一角、沿道など、区内のたくさんの場所で花が見られます。それほど多くの場所で活動が行われているのは素敵なことだと思います。

 この取り組みのおかげか、ここ数年で花を見かける機会が増えたような気がします。植物が身近にあると気分が落ち着きますよね。

 

 こちらは実家の近くにある花壇です。

 

 きちんと管理されていて、夏の暑い日でも負けずに美しい姿を見せてくれます。

 

 区は講習会を開いたり、花の種子や苗を配布したりしていますが、実際に花壇を整備しているのは区民ボランティア団体の方々です。

 先日も暑い中、花壇の植え替えをしている姿を見かけました。

 ボランティアの方がいつも楽しそうに話しながら作業をしているのを見かけて、ほっこり優しい気持ちになっています。

 

 いつも素敵な花壇を作り、管理してくださり、この街に住む者としてありがたい限りです。この取り組みがこれから先も続いていくことを願います。



(学部4年:御園)


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