常緑の葉を残した植物もありますが、他の季節に比べるとやや彩りにかける季節ですね。
そんな寂しげな景色に色をつけるものが、垣根の隙間から顔を覗かせています。
こちらはクチナシGardenia jasminoidesの果実です。
以前に梅雨の時期に咲く香りの良い白花の紹介をさせていただきましたが、それらの花が終わり着果すると、このような橙色の細長い果実を実らせます。
「クチナシ」の由来の一説として、この果実が熟しても裂開しないことから「口無」と名付けられたとされています。
果実は液果と呼ばれる水分の多い肉質の柔らかい組織で、その内側に複数の種子が入っています。
今回はこちらの果実を収穫して乾燥し、生薬の山梔子(さんしし)に調製します。
ほんのり香る橙色の果実は冬の食料として魅力的なのか、熟した大きな果実を摘もうとすると…
中味がすっかり鳥に食べられていることも。
収穫完了!
乾燥させた山梔子には、止血や消炎、鎮静作用があり、腎炎や胃潰瘍などに利用されるほか、粉末状にして捻挫などに塗布するといった利用方法もあります。
また、天然の着色料として、沢庵や栗きんとんの色付けにも活躍します。
お菓子などの原材料欄にクチナシ色素と書かれているのを見たことがあるかもしれませんね。
四季折々に様々な姿を見せてくれるクチナシ。
庭先や公園で見かけたときは、その時々の姿を楽しんでみましょう。
(安藤匡哉)
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