動物たちも寒さにじっと身を縮こませてなんとか凌ごうという季節。
活発に動いているのは暖房の効いた部屋へと駆け込む我々だけでしょうか。
寒さへの対抗策として、動物は暖かな場所や土の中へ移動し、外気を避けて動かずにエネルギーを節約する冬眠へと移行するものもいます。
しかし、自力では動けない植物にはその方法がとれないため、その場で葉から幹や地下部へとエネルギーを移して耐え忍んだり、種子を次の春に向けて作ったりと、様々な方法で冬を越しています。
ただ、薬用植物園の一部には、見本園として皆様に見てもらうために、熱帯性の植物も植えられています。
これらの植物は、熱帯から亜熱帯にかけて自生しているため、関東での冬の寒さは厳しいものと考えられます。
ということで、植えたままでは凍えてしまうので、掘り上げて場所を移動させていきます。
ゲットウ Alpinia speciosa は、昨年にも地上部を短くバッサリとカットして土をかぶせて越冬を試みましたが、地下で一部腐ってしまったため、今年は地上部をつけたまま掘り上げて鉢上げしてハウスに移動させます。
アシュワガンダWithania somnifera も同様に、薬用として利用する根と短く切った地上部を鉢上げ。
ウコンCurcuma spp.も昨年同様に掘り上げていきますが、土を落とさず掘り上げたままの状態でコンテナに移し、熱がこもらない程度に風の通る場所におきます。
植物からすると、よく分からない寒い土地に連れてこられて、毎年毎年外と中を行ったり来たりと忙しく思うかも?
国内の需要の高まりとともに国産化が進めば、日本の寒さにも負けない性質の品種が作られて、冬も悠々と越せる南国チックな姿の植物がみられるかもしれませんね。
(安藤匡哉)
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