2014年4月16日水曜日

良い種子とは?


今日は、トウキのセル成型苗の補植を行いました。
補植とは、発芽しなかったセルに苗を移植して、
512穴セルならば512本の状態にすることを言います。



 まず発芽しなかったセルの培地をピンセットで穴あけします。
穴の深さは基本的に移植する苗の根の大きさに合わせます。
逆円錐型に穴を開けると移植がしやすいです。



次に、移植する苗の根の先をピンセットではつかみます。
感覚的には、ピンセットの先の裏側に根の先をくっつける感じです。
普通につかむと切れたりつぶれたりします。



 そしてピンセットの先を穴の一番深くまで移動させ、離します。
感覚的には、根を土の壁にくっつける感じです。
余分な根は切れてしまないよう穴の中に丸め込んでいきます。
最後に、穴をピンセットでふさいで水をかけてなじませます。


補植はとても時間がかかり、根を切らずに植え付けるテクニックを必要とすることから、
できる限り補植をしなくても済む必要を考える必要があります。





 これは、今回補植前のトウキのセル成型苗です。発芽していないセルがたくさんあります。
良い種子を使えば補植にかかる時間は少なくで済むのではと思うかもしれませんが、
このトウキの種子の発芽率は80%以上あり、トウキとしてはなかなかの数字です。


 なぜ補植しなければならなかったのかと言えば、発芽の揃いが非常に悪かったからです。
良い種子の条件として、発芽率が高いことはもちろん、早く揃って発芽することが大事です。


 発芽の揃いが悪い場合、またはそれが予想される場合は、発芽前処理、
さらには採種方法の検討を行わなければなりません。


(新藤)


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