2024年12月31日火曜日

堆肥をつくろう!

 2024年も今日で終わりです。本年も大変お世話になりました。来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 さて、2024年最後のブログは、堆肥の話。下の写真のように、生の植物残渣を家庭用堆肥製造機で堆肥化してみると・・・


2時間後にはこんな姿に!

 思ったよりも、しっかりと乾燥しており、減容効果、絶大です!最近話題のサーキュラーエコノミーもカーボンニュートラルもネイチャーポジティブも、園芸業界にとって関連のある分野です!まだまだできること、やるべきことがたくさんあります!2025年も頑張るぞー!

 よいお年をお迎えください!!!


黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月30日月曜日

やっと冬支度

今年もあと2日。薬用植物園や植物管理のなかで、本当は寒くなる前にやっておいた方が良いことなのですが・・・・・。先日、慌てて何とか終わらせました。

 

薬用植物園の池の掃除

 池の半分以上が水生植物で覆われてしまい、メダカも泳げない(?)くらいになってしまいました。作業後は、水面が見えるようになり、メダカの姿も見えるようになりました。ヌマエビが佃煮が出来そうなくらい増えていました。この池は、冬はカワセミの餌場になりますが、今年は姿が見られるかな。

 

水面の見える薬用植物園の池

 

エンゼルトランペットの防寒対策

 半耐寒性のエンゼルトランペットは、薬用植物園内に植えられているのですが、すでに地上部はかなり傷んでしまいました。ここでは、防寒対策をしないと地下部も枯死してしまうので、のこぎりで地際まで茎を切り、落ち葉を敷き詰め、その上にビニールを被せ、重しにホースを載せて作業完了です。4月頃にビニールを外します。

 

エンゼルトランペットの防寒対策

 

食用ギクの切り戻し

傷んでしまった今年伸びた茎を地際まで切り戻しました。地際にはもう来年の芽が着いています。敷きわらの防寒対策をして作業完了。

 

地上部が枯死した食用ギク‘安房宮’


株元にはもう来春に伸びる芽が着いていました

 

新芽を保護し、霜柱対策として敷きわらをして作業終了

 

これ以外にもやり残した作業はありましたが、何とかなる(?)でしょう。本年も花卉・苗生産ブログをご愛読下さいまして有難うございました。良い年をお迎えください。 

 

部屋の掃除はこれから?

 

(渡辺 均)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月24日火曜日

新しい実験がスタート!

 今日はクリスマス・イブですが、研究室の学生さんにとっては、卒論の経過報告や計画発表が予定されております。卒論生は2月の発表会へ向けてラストスパートの時期です。研究室も年末は慌しい日々です。
 そんな学生さんを傍目にはしませんが、私の方でも新しい実験をスタートさせました!詳細はまだお話出来ませんが、苗テラスで植物の栽培を開始しております。


 予想通りに植物が反応したり、しなかったり。一人で「おぉー」と思いながら、日々観察しています。このまま順調に、年末年始を越え、無事に結果が纏められますように!


黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月23日月曜日

季節は夏? ~ オタネニンジンの促成栽培 ~

冬至が過ぎたばかりで夏の話題?と思われたかも知れませんね。南半球に出かけているわけでもありません。

 

いつになく、今年は冬らしい寒さが続いていますが、花卉・苗生産部の人工光型の閉鎖型苗生産装置(植物工場)内ではこの時期でもオタネンンジンの1年生、2年生、3年生の各苗が元気に育っています。

 

オタネニンジンの促成栽培による2年生苗(1年栽培)

 

当研究室で開発した1年で2年生苗を得る方法により、上の画像のようにオタネンンジンは2年目の夏を迎えています。このまま順調に生育すると、もうすぐ地上部が枯死し、休眠に入ります。この苗を来年の4月に圃場に定植すると3年目がスタートします。

 

野菜や花では、苗づくりと製品生産は分業化され、多くの品目では生産者は苗を購入することが当たり前です。一方、薬用植物では採種から播種も含め、未だに生産者の仕事であり、その間に発生するリスクをすべて生産者が背負わなければなりません。

 

オタネニンジンの栽培は、圃場の準備に1年以上をかけ、播種から収穫までに5年~6年を要します。少しでも、その間の生産者のリスクを減らし、また、新たな栽培者に作付けをして頂くため、来年は本格的な促成栽培による2年生苗の量産化に取り組んで行きます。来年に向けての決意?

 

 

(渡辺 均)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月19日木曜日

季節の鉢花1月

先日こちらでご紹介させて頂いた
12月季節の鉢花「ネメシア」はおかげさまでたくさんご注文をいただきました。
誠にありがとうございます。

来月は ペリカリス セネッティ を予定しております。

たしか過去にもセネッティの紹介をした投稿があったなぁ と思い、過去の投稿を検索。
ありましたありました。

ページの下の方にある「ウェブバージョンを表示」をクリックした後、
左上の方「検索」にそこで「セネッティ」と検索をかけると過去の投稿が閲覧出来るようになっております。


私も参考に、と過去の投稿を見ていたら、一番古くて2009年の投稿を発見しました。

なんと今から15年前。そんな前から、ずっと、セネッティと長いお付き合いをしていたんですね。

年を重ねていくと1年があっというまです。1日1日を大切に過ごそうと思う年の瀬なのでした。

年内にはもう会う予定の無い方には、年末のご挨拶なんてしたりしちゃって・・・


さて、改めて セネッティのご紹介と、ご注文のご案内をして失礼します。


キク科 学名Pericallis x hybrida



1株でボリューム満点の花着きです。次々に咲き、開いた状態が長く楽しめます。
全体的に花が咲き終わったら、株の半分くらいの位置でザックリ切り戻しをすると、翌春にまた満開に咲きます。


1月上旬から受付、発送いたします。
お問い合わせは苗生産へ直接メールを下さい。件名に「季節の鉢花」と入力ください。


又は↓URLからお申込み案内にお進みください。




                                     大島


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月17日火曜日

流山市寄せ植え講習会

 12月12日(木)に、流山市様よりご依頼頂いた寄せ植え講習会を実施致しました!今年で4年目?となり、恒例行事となりつつあります。当日は、流山市にお住まいの方々40名を対象に、「クリスマスを彩る植物とその育て方」というタイトルで、講習会を実施致しました。90名というたくさんの方々からご応募を頂いたということで、有難い限りです。(受講者は抽選で決定とのことです。)


 今年はガーデンシクラメンも含めた花壇苗を寄せ植えし、ご自宅でクリスマス感を演出して頂けるようにと、大島技術職員が講師を務め、寄せ植えのポイントや管理の仕方等について説明を行いました。また、来春に花を咲かせることを目標に、ミニバラのピンチと鉢増しを行いました。
 少しでも長く綺麗に楽しんでもらえれば、幸いです。

黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月16日月曜日

ソフトボール大のフウセンカズラをつくる?

15年ほど前のお話です。園芸別科があった頃、学生の実験実習の一環として、半分冗談で半分本気でソフトボール大の果実のフウセンカズラ(ムクロジ科 Cardiospermum halicacabum L.)を学生さんと一緒に作ろうとしたことがありました。

 

その方法は、果実の大きな株から種子を採り、その種子にコルヒチン処理をして4倍体を作出し、その中からさらに大きな果実が得られる株を選抜し、その株どうしで交配を繰り返しました。そうしたところ、ピンポン玉よりも大きな果実(直径約5㎝)を得ることができました(画像がない!)。

 

ところが、その株は生長が遅く、栄養状態の関係からかその大きな風船は1株に数個しか着きませんでした。花は咲くのに落花して、薄緑色のつるだけが伸び、風船は少ししか着かないフウセンカズラができました。また、結実しないと風船は膨らまないので、4倍体と2倍体の株を交配すると膨らまない萎んだ風船しか着きませんでした。

これはこれで、学生実験や実習を行う上では、面白い教材になりましたが、園芸別科が廃止されたこともあり、それ以降は実験を行なっておらず、未だソフトボール大のフウセンカズラは実現していません。

 

じつは、この話には続きがありまして、C. halicacabum だけではなく、宿根草でより生長が早く、果実の大きなC. grandiflorum Sw. で試みたことがありました。

 

結実したC. grandiflorum

 

本種の果実の直径は34㎝ほどありますが、やや縦長(ラグビーボールのような形状)になります。形状はともかく、果実が大きくなればと思ったのですが、なんと開花が10月~12月頃と超晩生で、今ごろ(12月)になってやっとハウス内で結実してきます・・・・・。

 

開花を揃えてC. halicacabum C. grandiflorum の雑種を作れば、その後代で大きな果実が得られるのかも知れませんが・・・・・。今年もハウス内で結実したC. grandiflorumを見て、昔のことを思い出しました。

 

 

(渡辺 均)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月13日金曜日

アプテニアの挿し芽をしました

 寒ブリとおでんが美味しい季節になりました。学部3年の高原です。

 

 1210日の実習ではアプテニアの挿し芽をしました。アプテニアは南アフリカ東部を原産とするアイゾア科(ハマミズナ科)アプテニア属に分類される多肉植物です。ベビーサンローズ(英名)とも呼ばれます。明るく鮮やかな緑色をした肉厚の葉が対についており、初夏から秋にかけては赤や黄色の花が咲きます。


 アプテニアは乾燥に強く多湿な環境を嫌うため、乾かし気味で管理をします。

 

 1212日現在、まだ発根はしていないようです。引き続き観察したいと思います。

 

(学部3年 高原)

 

 

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月12日木曜日

冬の準備


今週から冷え込みが強くなり、毎朝霜が落ちるようになりましたね。
朝車のフロントガラスが凍り付いてます。
12月と言えば、ペチュニアの挿し芽が始まります。


その前にベンチを冬モードに変更しなければいけません。
挿し芽を行ったセルを入れるためのベンチに保温カーテンを取り付けました。

セル苗で使用するベンチの下には温床が取り付けられております。
その暖気を逃がさないように
ベンチ下にスカートを取り付けて、
遮光カーテンと保温カーテンを取り付けます。
取り付けの前に秋作を栽培したベンチと、冬支度で使用する用具を塩素消毒をして使用してます。
病害虫の対策も必要ですね…。

(新澤)
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月10日火曜日

冠水地のサンパチェンス

 11月中旬に、散歩がてら上野公園に行ってきました。噴水エリアには、サンパチェンスが定植されております。実は大学でも、とあるご依頼により、サンパチェンスの栽培試験を実施中です。水温が低いためか、大学で栽培している株よりも、若干元気がない印象でした。


これは ‘サンパチェンス オレンジ’ に違いない…

 サンパチェンスは冠水地に強いことが有名で、上野公園のように、水辺の植栽としても活用されています。夏はより涼しげに映り、一番暑い時期のパフォーマンスも気になるところです。そしてもう一つ気になるのが、ドレイン…

ドレインの様子

 思ったよりもドレインに枯れ葉や終わった花が集まっておらず、「定期的に清掃が入っているんだろうな…ご苦労様です。」と妙なシンパシーを感じて、上野公園を後にするのでした。


黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月9日月曜日

もう寝る? まだ寝ない? ~ ヨモギの休眠 ~

12月に入り、柏の葉キャンパスの圃場では、霜が降りるようになりました。サフランの採花作業も無事、先週末で終わり、球根も畑に植えるために委託先の生産者様の方へ旅立って行きました。

 

さて、今日の話題はヨモギです。無加温の研究温室内に全国から収集した180系統ほどのヨモギのコレクションがありますが、最近の冷え込みで、葉色に変化が見えてきました。

 




 

上の画像は、紅葉し始めた2株と緑色のままの2株です。紅葉し始めた株の故郷は、北日本もしくは、本州の標高の高い場所に自生していた系統です。逆に緑色のままの株は、九州や南西諸島に自生していた系統です。同じヨモギの仲間でも低温に関する感受性が異なっていることがお分かり頂けるかと思います。

 

ヨモギは自生地の気象条件に適応し、北日本に自生している植物は、低温を感受したら、直ちに休眠に入ろうとし、一方、暖かい地域に自生しているヨモギは、寒さに対する感受性が低いようです。ちなみに、南西諸島に自生しているヨモギは、柏の葉キャンパスの無加温の温室内でも冬でも緑のままで、地上部が枯死せず休眠しません。では、低温に対する感受性の高い系統と低い系統を交配したら、その後代はどうなるのでしょう?

 

低温でも休眠せずに生長を続ける性質は、農作物としてヨモギの茎葉を安定的に生産するためには、将来的には必要になってくるかも知れませんね。

 

北海道出身の寒がりな私と同様、北海道生まれのヨモギも低温に関する感受性は高く、早く休眠に入ろうとしているようで親近感が湧いてきます。寒い冬は、暖かい布団からなかなか出られませんからね~。皆さんのお住いの近くに自生しているヨモギはまだ起きていますか?

 

(渡辺 均)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月6日金曜日

模様は収量を上げうるか

私はナス科落葉低木クコ(Lycium chinense)の研究をやらせていただいています。クコは海岸沿いに生息する塩性植物ですので、出身地である神奈川県藤沢市の江の島にも自生しています。

 ここ藤沢市は日本大学の生物資源科学部があり、祖父が花卉園芸学の先生をしていた場所でもあります。私の祖父を虜にした植物の面白さを確かめたくて、この研究室を希望しました。いつの日かの渡辺先生の講演で、タンポポは栽培できて、しかもきちんと栽培すると根がとんでもなく大きくなるというお話を伺ったときの衝撃は今でも覚えています。

 

下の写真をご覧ください。クコのシュートなのですが、葉と茎の付け根が紫色に着色しているのがお分かりいただけるでしょうか。実はこの着色はクコの生存にとって有利になるとされているのですが、なぜだと思いますか?ヒントはこの植物の害虫です。


 答えは擬態です。クコにはトホシクビボソハムシという害虫が多発するのですが、この紫色の葉腋はそのハムシに擬態していると考えられています。このハムシはクコに含まれている毒性アルカロイドを摂食により蓄積し、天敵に対して防御しているとされていて、草食動物はなるべくハムシを避けたいがためにハムシが多く見える着色クコを避ける可能性が指摘されています。また、ハムシが多いことは他の草食昆虫にとって餌資源が少ないことになるほか、一般的に植物は被食により抵抗性や天敵を誘導するので、ハムシの多いクコは色々な意味でまずいクコになります。そのため、ハムシが多く存在しているように見える着色クコは草食昆虫に好まれにくくなるのです。なお成長して木化による防御が発達すると同時にこの模様はなくなります。着色は一年目の若い茎が食べられないための防御と言えそうです。余談ですがトホシクビボソハムシは糞そのものを背負って糞に擬態しています。毒性がある場合は目立つ方向に擬態が進化しやすいため、個人的にはちょっと謎なところでもあります。

 クコの場合は動物に擬態していましたが、シロツメクサやアザミ類のように白い帯や斑が入ることで輪郭を捉えにくくするカモフラージュや、サボテン類やノイバラのように刺が赤くなることで危険であることをアピールする警告色なども視覚による防御として存在します。若いクスノキの茎や葉柄が赤くなる例では昆虫のカモフラージュを妨害して天敵に捕食させやすくさせています。これらの例から言えることは、植物の色や模様は植食者への防御として有用ということです。ひいては作物を食べる害虫・害獣に対する防御としても有用であり、農業生産に有用である可能性があります。カモフラージュ偽葉を取り付ける、葉に害虫の模様を描くなどして食害が減り収量が上がったら、ゆくゆくは低コストで環境負荷の少ない栽培技術になるかもしれません。

(学部3年 小澤)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月5日木曜日

オキザリス 桃の輝き

最近 植物の調べ物をする機会が増えました。

品目が多く、調べてもなかなか頭にはいらない。
学生の時は覚えられたのにな。

なんて年のせいにはしてはいけません。
メモ、メモ、書くことで覚える!
日々勉強です。

ここで一つ お気に入りの花を紹介しましょう。
Oxalis カタバミ科  耐寒性球根植物
オキザリス 桃の輝き

霜にもまけない強い子です。
日があたる時間だけ花がひらきます。
曇りや、夜は花を閉じます。そこがまたかわいい!

11月4日の様子です
           


まだ咲き始めのようです。花が数えられるくらい咲いています。


そしてこちらは11月30日の様子です。
満開!咲き乱れてる!
桃色に輝いています。 夕方撮影したので西日がさしちゃいましたが・・・
来月、また撮影して観察してみましょう。
忘れないようにカレンダーに「メモ」しよう。

投稿しといてなんですが、このオキザリスは売店で販売しています。が、今年は人気が高くほぼ売り切れちゃいました・・・。
また来年。

                              大島









~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・


2024年12月3日火曜日

培養から販売まで

 今回ご紹介するのは3年生実験で行ったペチュニア さくらさくらシリーズの継代培養です。当研究室では、花卉苗生産部で生産に利用するペチュニア さくらさくらシリーズ等を培養し、無菌管理しています。
 これらの培養苗は、栽培・育種学専門実習(学部3年生対象)で、馴化・増殖され、親株として管理されます。この親株が、全国へ挿し芽苗やポット苗、鉢物として出荷されていきます。いつもは、技術補佐員の秋本さんに実施頂いておりますが、今日は勉強も兼ねて、学生さんもチャレンジ!


クリーンベンチでの作業の様子

完成!

 この工程を学んだことにより、培養⇒増殖(⇒交配⇒選抜)⇒販売(母の日直売会など)の一貫した生産・育成作業を学んだこととなります。学生さんがどう思っているかはさておき、教員(私)は妙な達成感に浸っております。コンタミせずに上手く増殖されることを願っております!

黒沼


~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

2024年12月2日月曜日

緑のつぶつぶ ~ グリーンペッパー ~

柏の葉キャンパスと青森県でコショウ栽培に取り組んでいますが、今年も柏の葉キャンパスのハウス内で緑色のコショウ(グリーンペッパー)が実りました。春先に開花した花のすべてに結実させることができず、また花穂も短くなってしましたが・・・・・。

この緑色の粒を一粒つまんで口に入れるとフレッシュで爽やかなコショウの香りが口の中に広がります。乾燥された黒コショウとは風味がまったく異なります。国内ではグリーンペッパーはほとんど流通しておりませんので、良品の安定生産と量産化に向けて研究を進めています。

 

 

(渡辺 均)

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、

人気ブログランキングへ

ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!

トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ

花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・