灌水当番 ～じっくりと植物に向き合う時間～

新年度の授業が開かれないまま、学生さんは自宅待機、教職員も原則自宅待機が続いています。その一方で、実験植物や生産物の管理のためには、出勤しなければなりません。

先週末は灌水当番でした。快晴で今年一番の暑さとなり、夕方まで灌水作業が続きました。日頃の行ないが良いせいか、最近は当番の日はいつも快晴です。以前は雨ばかりだったのですが・・・。

灌水当番は、一人でほぼ全ての温室の開閉や、その日の天気や植物の状態を確認しながらの灌水を行ないますので、当番の日が「晴」、「曇り」、「雨」、「雪」で作業量が大きく違ってきます。　さらに、こういう日に限って、アラームが鳴ったり、自動灌水がうまく作動していなかったり・・・。　それさえなければ、誰とも会話せず、ただひたすら植物と向き合う楽しい時間です。

灌水作業中、こんな生きものにも癒されます

  

日頃、なかなかすべての植物をじっくり見ることができない分、灌水当番は植物の生長やちょっとした変化を確認することができる貴重な時間です。また、実際に作業を行なうことで、施設の問題点や改善すべき点が見えてくることもあります。各植物を担当している教職員の栽培管理に対する考え方や新しい試み、仕事の進捗状況なども理解することができます。　

そうは言いながらも、複数の目で施設や互いの管理している植物を見ることで、早期に良い面や問題点を共有することができることが大きいです。

植物の生長や変化といえば、2週間前には3本しか発芽していなかったキハダは、その後、いっきに発芽が進みました。

このまま発芽が進むと、秋には数万本の苗を得ることができそうです。灌水当番は、植物の発芽や生長を確認することで、安心や安堵が得られる貴重な時間でもあります。

（渡辺　均）

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