2023年4月10日月曜日

蘆頭を取る

新学期が始まり、またひとつ歳をとりました。今日から授業開始です。

 

「蘆頭」 読めましたか? 「ろず」と読みます。 読めたとしてもその意味は?

 

「薬用植物の薬にならない根や茎の部分」のこと。

 

何の蘆頭を取ったかというと、オタネニンジンの蘆頭で、この場合は「芽の部分」を切り取りました。

 

残念なことに45年間栽培されたオタネニンジンを今年の秋の収穫を待たずに、この春で抜いてしまうということで、急遽掘り上げて大学に送って貰いました。本当に残念です。届いたオタネニンジンの株の状態の良いものは、植え付け、細いものや傷が入ってしまったものは、蘆頭を切り、ひげ根を取り、胴の部分は乾燥させて「生干し人参」にすることにしました。

 

このようなイレギュラーな仕事は、週末に行なうしかなく、働き方改革にまったく逆行していると思いながら、抜かれて行き場がなくなるオタネニンジンのことを考えると、ついつい貰い受けてやってしまいます。毎回、そうやって自分の首を絞めてしまうのですが、あとこれから180㎏ほど届くとか・・・・・。

 

芽の部分(蘆頭)が肥大したオタネニンジン

 

洗浄したひげ根

 

まだ芽が固く、細根の多い株はコンテナに植え付け、寒冷紗を張った灌水装置のある露地圃場に置きました。

 

植え付けられたオタネニンジン

 

生薬の原料や健康食品として人参の需要は多く、また閉鎖型の植物工場内で苗を植え付け、葉付のオタネニンジンを収穫する栽培が盛んになってきました。しかし、種子(タネ)がなければ、苗は量産できません。国内で種子を採る生産者、つまり4年根以上のオタネニンジンを栽培する生産者が減少している中で、安定的に種子を供給する仕組み作りが急がれます。

 

(渡辺 均)

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