2018年7月30日月曜日

植物も健康診断

今週でいよいよ講義が終了です。学生さんは、約2か月間の夏休み期間に入ります。教職員は働きます!
先週の栽培・育種学専門実習では、シクラメンの栄養診断を行ないました。シクラメンがどれだけ肥料分を吸収し、鉢内の土壌中にどれだけ肥料分が残っているのかを計測するものです。将来、生産者や自治体の普及関係の仕事に就く学生さんにとっては、知っておくべき技術でしょう。

若い葉を数枚切り取り、葉柄を数センチに切り分け、ニンニク絞り器を使って汁液を取り出します。それを蒸留水で希釈後、RQフレックスを用いて硝酸イオン濃度を計測します。この数値から植物体内の硝酸態窒素の濃度を計算し、生育ステージに適した濃度で推移しているかを判断します。季節や生育ステージによって、その植物体中の硝酸態窒素濃度の目安は異なります。


さらに、鉢土内に含まれる硝酸イオン濃度を計測するため、一定量の蒸留水を灌水し、鉢底から流れ出た浸出液を計測します。これにより、鉢土中のシクラメンが吸収することができる窒素肥料分を推定することができます。
植物体内と鉢土中の窒素量を推計して、両方を比較することで、過不足なく的確な施肥管理を行うことが可能になります。長年にわたる同一品種の月ごとのデータの蓄積が無ければ、比較をすることはできません。データの裏付けが有るか無いかは、見た目だけの判断に頼っていたころの栽培を考えれば、日々の業務が忙しくても、必要な作業です。
そろそろ、自分も数値の低いうちに健康診断に行かないと! 

 (渡辺 均)

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