2023年7月11日火曜日

接ぎ木トルコギキョウのその後

 大学では蝉の声が聞こえるようになりました。暑いですね。今日は接ぎ木トルコギキョウのその後をご紹介します。
 穂木と台木で、それぞれチップバーンが出やすい品種と出にくい品種を組み合わせて、接ぎ木を行っておりました。
 ある品種では、チップバーンが出やすい穂木に対し、チップバーンが出にくい台木を用いることで、完全にチップバーンを発生させないことに成功しました!

チップバーンが出やすい品種の穂木を使っても、チップバーンが発生していない様子。
(チップバーンが出やすい品種の花を収穫可能)

接ぎ木のあと

 しかし、もう一つの品種では、チップバーンが出にくい品種の台木を用いても、85%程度はチップバーンが発生してしまいました。品種間差なのか、穂木のステージによるものなのか、本試験をする場合は、ここら辺を丁寧に設定してやる必要がありそうです。

 逆に、チップバーンが出やすい品種を台木に、チップバーンが出にくい品種を穂木にしたところ、チップバーンは確認されませんでした。

チップバーンが出やすい品種の台木を使っても、チップバーンが発生していない様子。

但し、台木側の新芽が伸長するとチップバーンを引き起こしている


 これまでの研究成果から、根への過剰なCa蓄積がチップバーンの主要因と考えてきましたが、昨年の研究成果から葉のある要素が、チップバーンの発生に影響するのではないか、ということも分かってきました。今回の実験は、それを裏付ける形とも解釈できます。

 単純ではないから面白いですし、研究者としてのアイデアや勉強が試される気がします。まだまだやりたいことが尽きません。時間よ止まれ!



黒沼


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