2018年8月14日火曜日

トウキの整理

 今日は昨日に続き、トウキの話。
花卉苗生産部では、様々な系統のトウキを管理しており、研究や生産に使用してきました。今回は、そのトウキをより適切な環境で管理するため、系統毎に整理・移動・廃棄しました。

 トウキは1回結実性の植物のため、冬期に低温に遭遇すると、花芽が分化し、夏に開花してしまいます(開花し結実すると枯死)。それを防ぐため、系統保存用の株は、冬期に加温する温室へと移動しました。

また、種子としても保存しておくため、来夏の採種用として、各系統数株を残し、余剰株は廃棄しました。

管理株数が少なくなったため、コンテナを積み上げた上にエキスパンドメタルを敷き、植物の管理をする高さを上げます!

その理由は、もちろん腰痛の軽減もありますが、鉢内への雑草の侵入やナメクジやワラジムシなどの害虫の侵入を防ぐためです。廃棄株の鉢底には、これらの虫がへばりつき、異臭を放っていることもしばしば。

  最後に綺麗に掃除!これで虫たちの住処も無くなりました!

忙しくなればなるほど、植物の整理や管理に手が回らなくなるのですが、使用予定のない植物を管理することは、スペースや労力を無駄にしているとも言えます。無駄を省き、適切な量の植物を適切な質で管理することは、人間にとっても植物にとっても、重要です。
 お盆中に、次は何を片付けようかな…(ワクワク)


黒沼


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2018年8月13日月曜日

トウキの生育状況の確認

先週の前半は宮城県と山形県のトウキの一年栽培の生育状況の確認に出かけてきました。

宮城県のトウキは、6年前から一年栽培の試験栽培を行なってきましたが、加工された当帰が昨年6月から日本薬局方合格品として、福島県立医科大学会津医療センターでの使用が始まりました。それを受けて、今年は栽培面積を拡大し、宮城と山形で計約1.5haの作付けを行ないました。宮城県、山形県などでは、高温と少雨が続いた影響により、株はやや小ぶりのようでした。また、乾燥により葉が肉厚になり、高温の影響で黄変してしまった株も一部で見られました。

栽培中のトウキ(宮城県)


栽培中のトウキ(山形県)



これまで、種まきから収穫まで、2年を要していたトウキの栽培を1年で収穫することができるメリットは生産者にとっては非常に大きいと思い、粘り強く研究を続けてきました。今年の秋には安定的に生産・供給ができることを確認し、来年は栽培方法の普及と栽培地の拡大を図っていく予定です。

「薬草は天然物なのだから栽培すること自体そもそもナンセンス」
2年かかるものは2年かけなければいけない!」
1年栽培の研究をする理由がわからない」 ・・・。

いろいろなことを言われてきましたが、栽培研究を進めて行く上で、作り手は生産者であり、それぞれに生活があり、安価で良質な生薬を求めている漢方医とそこに患者様がいらっしゃることを忘れてはいけないですね。


 (渡辺 均)

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2018年8月10日金曜日

伸びます伸びます

 学部4年の本田です。
 昨年末、地上部を刈り取ったオケラ【Atractylodes japonica Koidzumi ex Kitamura】が




↓今現在の様子↓




 半年ちょっとの間でだいぶ伸びてきました。
 支柱を立て、葉が広がらないようにしていますが、葉先のチクチクと茂った葉で灌水するのに一苦労です。



 すでに蕾をつけている株も多くみられました。
 花期は通常910月にかけてですが、ハウス内だと成長が早いですね。


 次回のブログ紹介の際に、果たして満開になっているのでしょうか?

 お楽しみに!


(学部4年:本田)


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2018年8月9日木曜日

ガテン系のお仕事

昨日からシクラメンの「葉分け」作業をおこなっています。

「葉分け」「葉組み」とは、込み合った葉を揃えて鉢縁に伏せ、
塊茎付近に光を当て、葉枚数が多くなるように、
また、花茎が上がってきたときに中央に揃えやすくするように、
葉柄を株の中心から放射状にしていく作業です。

草丈が20㎝以上に生長し、葉数が多いた株から順に
「葉分け」をしていきます。

ちなみに「葉分け」と「葉組み」は同じような意味合いですが、
「葉組み」は文字通り、葉を2段・3段以上に重ねに組んでいき、
葉数50~100枚以上の葉を放射状に組み分けていく作業で、
主に8月の終わりから10月末にかけて、
贈答用のシクラメン栽培では繰り返し行われます。
塊茎付近に光を当て、葉数を増やす目的がメインです。

一方「葉分け」は、時間のかかる「葉組み」がしやすいように、
葉組み期直前に葉柄の絡みを無くしていくことがメインで、
この時期はまだ、日射も強いので塊茎付近に光を当てることはあまり考えません。
しかし、週間天気予報などで曇天が続くと予想される場合(台風など)には、
あえて塊茎付近に光を当てる事も同時に考えていきます。

注意しなければならないのは、小さい株を葉分けしてしまうと、
葉柄が長くならず、ボリュームが出ないので、
草丈が十分に高くなった株のみを葉分けしていきます。







鉢の中を覗いてみると・・・
中央に生長点「芽点(ガテン)」が見えます。
芽点はシクラメン1株の中に複数あり、
数が多いほど葉枚数が多く、花数が多くなります。

シクラメンの初期~中期の生育は、
この芽点を増やすことを念頭に栽培していきます。

葉柄の部分を見てみると、互いに交差してしまっており、
このまま大きくなると花茎が葉柄に絡まって、
中央に寄せられなくなってしまいます。




葉組みが終わるとこのようになります。



こちらは葉組み用リングです。



1か所開口部があります。



それでは、動画で見てみましょう。
トータルで3分半なので、一部省略して3つに分けました。



~~~中略~~~






~~~中略~~~





時間がかかる作業ですので、今週から来週にかけて、
スピードアップで進めていきます。


これから、10月末まで葉組み作業が続きます。
皆様、シクラメンの葉組み作業について、ガッテンしていただけましたでしょうか?

(長嶋)


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2018年8月8日水曜日

余すところなく


 晴れた日と雨の降る日の気温の上下が続き、体温調整に身体が悲鳴を上げてしまいそうですね。
 1日のなかでも変化があるため、朝の服選びにはお気をつけください。



 薬草園の一角、水生植物を植えた池から大きく伸びた茎の先に、これまた大きな花が咲いています。
 スイレン科ハス属のハス Nelumbo nucifera です。

 水面や水面から10cm程度の位置に葉が連なるものが多いですが、このハスは1m以上に立ち上り、上部の葉は直径30cmを超えるほどです。

水滴が花弁には残っていますが、撥水性をもつ葉はほとんど濡れていないようにみえます。



 花の中央には花柄の肥大化した花托が鎮座し、脇からは雄ずいを、先端からは雌ずいを複数つけています。
 先端の雌ずいについた水滴が膨張しているようにみえて、ゼリーのような不思議な構造物にみえますね。

 ハスは薬用植物の一種ですが、その利用部位たるや、種子、種皮、果実、葉、葉柄、花蕾、根茎…など数多く、その植物体のほとんどを利用することができます。
 効能としても滋養強壮のほか、解熱、利尿、止血、健胃など様々です。


 薬用として余すところなく利用可能なことに加えて、観賞用としても育種により様々な品種が開発され、さらに宗教的なシンボルともなっているハス。
 古くから人と歩んできた歴史・浪漫を感じる植物ですね。


(安藤匡哉)

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2018年8月7日火曜日

妖怪 人参洗い その2

 今日ご紹介するのは、人参洗いの秘技、「休眠打破」です。オタネニンジンの種子は、「形態的休眠」と「生理的休眠」の2つの休眠を打破しなければ、発芽することはありません。この2つの休眠の打破方法については、前任の新藤先生が多くの知見を蓄積し、学会等でも発表してきました。
 今回は、その知見を活かし、形態的休眠を打破するための処理を行いました。
まずは、綺麗に洗った種子と一定の割合の川砂を混ぜ合わせます。


こんな感じ。

そして、混ぜ合わせた種子をネットに入れ、川砂のお布団でサンドします。

完成!

 この状態で、数か月間管理を行えば、第一段階の形態的休眠は打破されます。
現在は、いくつかの温度帯で、早く確実に形態的休眠が打破させる方法を、新藤先生の結果をもとに検証しています。

 休眠を打破するために、まずは質の良い睡眠を与えているわけですね。

 人参洗いも、質の良い睡眠によって、眠れる才能が覚醒しないかと思う、今日この頃です。


人参洗い



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2018年8月6日月曜日

課題! ~ 樽プランターを花で埋め尽くす2018 ~ 結果発表!

今年も園芸学科3年生の花卉専門実習の課題の一つとして、5月下旬に一人ずつ直径50㎝の樽プランターにペチュニアの‘さくらさくら’、‘桃色吐息’、‘おゆきちゃん’をそれぞれ、3株、3株、2株を植え付けて貰いました。先月の30日が実習の最終日でもあり、課題の評価の日でした。
植え付けの様子は下記をご参照下さい。

課題は、実習の最終日に樽プランターの外側(半分以上)まで、まんべんなく花で覆い尽くされていること。ただ植えただけでは、枝数が少ないので、ボリュームは得られません。そのため、こまめな摘心(ピンチ)が必要です。また、施肥管理や病害虫のこと、いつまでピンチを続けたらよいのか?など、考えて作業をしなければならないことがたくさんあります。植物とじっくり向き合い、何が必要なのかを考えて貰うのがこの実習の目的です。 それでは、今年の作品を見ていきましょう!










いかがでしたか? 何番の作品の出来が良かったですか? 同じ株数と容器、用土を使用しても、その間の手入れや管理の違いで完成時の花数やボリュームなどに大きな違いが現れます。日頃の積み重ね(管理)が大切なことがわかります。植物は正直ですね。
結果はともかく、およそ2か月間に渡ってじっくりと植物と向き合い、その過程から色々なことに気が付いて貰えればと思います。

 (渡辺 均)

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