2017年4月17日月曜日

種まきは難しい?

柏の葉周辺では八重桜が咲き始め、当センターの管理棟にもツバメがやって来て、せっせと巣作りをしています。大学は、先週から講義や実習が始まりました。

園芸学科3年生の栽培育種学専門実習の花卉コースでは、受講生が基本的な花卉の栽培技術を身に付けることを目的とした実習を行っています。単なる作業体験ではなく、セルトレイを用いた播種や挿し芽などの基本的な園芸生産ができるようになり、卒論研究時の栽培や馴化、社会人になっても使える技術を身に付けることを目指しています。

その実習の1回目は、セルトレイへの用土詰めとマリーゴールドの播種を行ないました。セルトレイへの用土の充填は、機械ではなく手詰めで行ないました。袋から取り出した播種用土の状態や、用土の湿り気の加減などを手で触って良く見て理解することがまず大切だからです。セルトレイへの播種は機械化されているとはいえ、土の状態を理解し、詰め方を理解して初めて機械化した時の品質や効率を考えられるようになるのではないでしょうか。

何度も均一に用土がセルに充填されるように練習しました。実際に手で用土を詰めると、詰めが足りないセルでは灌水後に用土が沈んでしまいます。何度も練習してから、マリーゴールドを播種しましたが、やはり沈んでしまうところが出てしまいました。

均一に詰められたセル

灌水後に用土が沈んでしまったセル(用土の詰め方が不均一)

同じセルトレイで土の量が違ってしまうと、水持ちや肥料持ち、根を伸ばすことができる用土の容積が異なってしまうので、苗の生育にばらつきが出来てしまいます。また、マリーゴールドの細長い種子のどちら側から根が伸びてくるのでしょう? 

種まきひとつをとっても、均一で品質の高いものを作るのはそれなりの技術と知識が必要なことは理解されたようです。良いものを作ろう! そのためにはどうしたら良いのか? マリーゴールドのポット苗が完成し、出荷することができるようになるまでの間、各人が良く観察し、良く考え、その時々に必要な技術を身に付けて欲しいですね。

(渡辺 均)




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2017年4月14日金曜日

ネオレゲリア


 こんにちは、今年修士1年生になりました王啓陽です。
 今回のブログで紹介したいのはパイナップル科のネオレゲリア(Neoregelia)です。

 ネオレゲリアは南米原産の熱帯植物です。
 多くの種が葉を放射状に展開し、その葉縁にはとげがあります。
 葉の模様や色合いの美しい品種がたくさんあり、観葉植物として利用されています。



 ネオレゲリアの葉色は、日光があまり当たらないと退色していってしまいます。
 そのため、春や秋、冬などの日差しが弱い時期は、窓辺などに置きしっかりと光を当ててあげたいですね。

 ただし、冬場の夜間の窓辺は寒くなるので注意が必要です。
 また、真夏の強い日差しの場合、葉が焼けてしまうことがあるので、直射日光は避けましょう。


 ネオレゲリアは水やりの方法が少し変わっています。
 株中央の筒状の部分に水を溜めるように与えます。

 長期間水を溜めたままにすると、水が腐ったり濁ったりしてしまうため、週間に1回ぐらいの割合で、水をこぼして入れ替えます。
 冬はこの部分の水をカラにし、乾かし気味に管理します。


 最近、ちょうどネオレゲリアの花が咲いています。
 葉の上まで伸びることはなくあまり目立ちませんが、小さくて大変可愛いです。



 また、一度開花した株は再び花を付けることはなく、花が終わった後は子株が育ってきますので、株分けを行います。
 株分けの方法については、またその時にブログでご紹介させていただきたいと思います。
 お楽しみに待ってくださいね。


修士1:王啓陽

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2017年4月13日木曜日

いろいろいろ

ハウスの中でオステオスペルマム(キク科Osteospermum)が咲き誇っています。


















母の日に合わせた出荷です。

オステオスペルマムの園芸品種には様々な花色があります。

青~紫~赤の色彩を示すアントシアニン系の品種と



















赤~橙~黄の色彩を示すカロテノイド系の品種、
(写真は下に・・・)

同じ属の中でどちらの色素系統も持つ品目は多くありません。
オステオスペルマムは、花色の豊富さにおいて、
プリムラやパンジー、ビオラ、カリブラコアなどと並ぶ重要品目です。


オステオスペルマムの花は、キク科特有の構造をしており、
中央に密集する筒状花と、それを取り巻く舌状花に分けられます。
それぞれに色があり、
筒状花と舌状花の色彩が違うものと同じものとがあります。






舌状花の色が近くても、中央の筒状花の色が異なると、
受ける印象がずいぶんと違いますね。

このことにより、さらに色幅が広がり
鉢花だけでなく、花壇、造園用にも人気の品目です。


半低木(宿根草)のため、放っておくと伸び過ぎるきらいはありますが、
性質は強健で育て易い方なので、
スリップスなどに気を付ければ長く花を楽しめます。
暑くなると花色が落ちてしまったり、
花が咲かなくなったりしますが、
これからの季節がオステオスペルマムのベストシーズン。
花柄もこまめに摘めば次々と開花しますよ~




(池田)




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2017年4月12日水曜日

フィンガーボウルを添えて

 ぽかぽか陽気の続く中でたまに挟まる寒い日のおかげで、衣装ケースを春夏仕様に変えるか悩みますね。
 朝晩はまだ冷える日もあるようですので、皆様服選びにはお気を付けください。


 先週の作業では、ペチュニア‘トロピカルティー’の摘花を行いました。

 今春出荷予定の株は、上部が花で覆われるほどに最盛期。
 もう少し後のタイミングで咲かせられるのがベストでしたが、気の早い株は次々に新しい花を咲かせています。



 出荷までこの状態でいてくれると助かるのですが、萎れてしまう花も出てきてしまうので、咲き誇っているところを失礼して、現在咲いている花を摘んでしまいます。



 花弁だけでなく、花梗部分からしっかりと摘んでいきます。



 しかし、この品種…とても厄介な事が一点。

 ものすごくベタつくのです。
 長年、ペチュニアを取り扱ってきた長嶋さんをして、ベタつき度ベスト3にランクインしてしまうほどの猛者。


 それでは、このベタつきにどう対処するのか。
そこに、長嶋さんが小さめのバケツを持ってきてくれました。
なんとそのバケツからは湯気が。




 「このフィンガーボウルを使ってください」


 …ナイスネーミング、まさか摘花作業の中、西欧の息吹を感じることになろうとは。


 しかし侮ることなかれ。
 このフィンガーボウルの効力たるや、なかなかどうして大したもので。



 ベタつきを感じ始めたら、手をお湯にくぐらせることで、ベタつきがかなり抑えられるようになります。
 水でもよいのでは、とはじめ思いましたが、冷めてくるとベタつき抑制の効果が下がっていたので、お湯である方がよいようです。



 この工夫により、確実に倍以上の作業効率を獲得できています。
 こうしたお役立ちツールは、現場作業の問題点を見つめることで、試行錯誤の末に生まれてくるのではないでしょうか。


 そんなことを考えながら、優雅に摘花をおこなっていくのでした。


(安藤匡哉)


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2017年4月11日火曜日

どうしてこうも雑草は増えるのか?

本日の実習は、暖かくなってきたこのシーズンの大切な仕事、除草作業です。

雑草は病害虫の媒介源にもなり得るため、小まめに丁寧に、除草作業を行っていきます。

ハウス内の雑草を丁寧に根こそぎ取り除いている様子


どうしてこうも、雑草は発生し続けるのでしょうか?
地下茎を取り除いていないから?種子がこぼれてしまったから?
様々な理由が考えられますが、雑草と呼ばれる植物の生存戦略から考えてみると、
それらの植物は、可能な限り早く、そして長く生殖成長 (種子をつくる) を行う戦略を有しているためと考えることも出来ます。



写真はカタバミが花をつけている様子ですが、草丈が低い状態や株が充実していない状態でも、生殖成長へ移行することで、手で取り除かれた後も、子孫をハウス内に存在させることに成功する訳です。

上述したことは一例ですが、
雑草と呼ばれる植物を切り取っても、植物の世界は奥が深いようです。



黒沼

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2017年4月10日月曜日

アデニウムの植え替え

先週金曜日の4年生の渡邉君のブログもアデニウムでしたが、今日の話題もアデニウムです。
昨年1月にアデニウムの種子を播き、その1ヶ月後に発芽したアデニウムについてブログでご紹介しました。その内容は、以下をご参照下さい。

http://naeseisan2.blogspot.jp/2016/02/blog-post.html


上の画像は、播種後2週間目(20161月末)の様子です。小さくてもアデニウムの風貌ですね。

それから、1年以上も植え替えもせず、輪鉢の中に入れっぱなしにしていたので、さすがに込み合ってきました。雨の日の灌水当番の日に植え替えを行ないました。


大きい株で10㎝以上に生長していました。輪鉢から静かに株を抜くと、上の画像のように太い茎に細かな根が少しだけ着いています。この根量で生存するための水や養分を吸収できているとは面白いですね。さらに、良く見ると株元の色に個体差があります。おそらく、花色が違うのでしょう。

株元が腐ってしまったものは、挿し芽を行ないました。切り口を乾かしてから排水の良い用土に挿しました。




最後に灌水して作業完了です。
実生のアデニウムは、生長とともに株元がさらに少しずつ肥大してきます。パキラの実生もそうでしたね。

アデニウムのブログを書いた渡邉君にも1鉢預けました。今後の生長と何色の花が咲くのか今から楽しみです。


(渡辺 均)

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2017年4月7日金曜日

アデニウム ~砂漠のバラ~

 こんにちは。
 今年度からついに学部4年生となりました渡邉です。

 最高気温が20℃近くなる日々が増え、春の訪れをまさに肌で感じられる今日この頃ですね。


 今回のブログでは、1000属ハウスにある数多くの植物の中でも、アデニウム (Adenium) というキョウチクトウ科の植物を紹介いたします。

 現在1000属ハウスでは、アデニウムがきれいなピンク色の花を咲かせ、灌水を行う学生の心を癒してくれています。




 アデニウムは、アフリカ、アラビア半島原産の多肉植物です。
 「砂漠のバラ」とも呼ばれ、写真のような大きく可憐な花を咲かせます。






 また、アデニウムは、根元がぷくっと膨らんでいるのも特徴であり、
 そこから伸びる細い枝の先端近くに葉をつけます。





 このような見た目から、アデニウムを盆栽のようにして楽しむ人もいます。

 
 ということで、私もアデニウムで盆栽デビューを果たすべく早速、剪定した枝を利用し挿し木を!

 …といきたいところですが、アデニウムの基部が肥大するのは実生 (種子由来) のみであり、挿し木では基部は肥大しないようです。
 盆栽家としての道のりに近道はない、ということですね。




 アデニウムのようにきれいな大輪の花を咲かせるためにも、日々勉学に勤しみ努力していきたいものです。


学部4年:渡邉


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