ヨモギの研究を続けていますが、その利用方法によって研究材料の調整の方法が大きく異なります。食材用なら新芽や先端部分を湯でてペーストにしたり、蒸して乾燥して保存、入浴剤用なら茎葉を乾燥させて裁断、お茶なら葉を乾燥させたり、蒸したりといろいろです。そこに産地や採取時期が違ってくると同じ系統でも味や香りは違ってきます。たかがヨモギ、されどヨモギの奥深さです。
お灸に使う艾(もぐさ)の場合は、ヨモギの毛を使いますが、乾燥させたヨモギの葉のわずか0.5%しか取れないとても貴重なものです。日本での加工方法は、夏に収穫した葉を乾燥させ、翌年の1月~2月に高温で機械乾燥後、目の異なる石臼で何回か粉砕、その後、竹で編まれた唐箕(とうみ)で精製されます。複雑で独特な工程で作られる日本の艾の品質の高さが理解できます。
柏の葉鍼灸院の松本先生との共同研究で艾に適したヨモギの研究を続けていますが、今年はヨモギの毛に香気成分が含まれているのか調べることになりました。艾を生産する際に高温で葉を乾燥させるため、毛の香気成分(精油成分)は揮発してしまっているのか? そもそも含まれていないのか?
精製度合の低い葉肉が含まれているので香気成分が検出されるのか? など、はっきりとしたことは分かりません。一方で、燃やした艾(お灸)には香気成分が含まれ、それが人のリラックス効果になっているという報告もあるようです。
ということで、高温で処理されていないヨモギの葉の葉裏の毛だけを集める必要があります。さあ、どうやって集めるのか?
乾燥させた葉から毛を集めようとしても、とても集められる気にはなりません! やってみると分かりますが、葉裏を擦ると細かな毛らしきものは集められますが、その量は微々たるもの。擦り過ぎると葉が割れて葉肉が混ざってしまいます。
続いて文献に記載されていた金属の匙を液体窒素で凍らせて試してみたもののまったく採取できず・・・・・。
結局、生の葉とピンセットを使って毛を剥す方法がもっとも早く、多く採取できることがわかりました。
葉裏から毛だけを採取(緑色の部分が毛を採取した部分)
毛の部分だけをピンセットで軽く挟んでゆっくり引っ張ると、皮のように毛が剥がれてきます。とても繊細な力加減です。コツをつかみ上手く剥せるようになりましたが、香気成分の分析のためには相当量の毛が必要です。材料はたくさんありますので、得られる結果を想像しながら、あとは根気強く、粘り強く、辛抱強く・・・・・(笑)。ひたすら葉裏と向き合います。
(渡辺 均)
いつもご覧いただき、ありがとうございます。
花卉・苗生産ブログを応援してくださる方は、
こちらを1日1回クリックしていただけると、、、
人気ブログランキングへ
ブログランキングがあがります。
これからも応援よろしくおねがいします!
トレイ販売を始めました。
詳しくはホームページへ!
花卉・苗生産部トレイ販売ページ
花卉・苗生産ブログに関するお問い合せは、
こちらからどうぞ→fc-naeseisan@office.chiba-u.jp
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

