本日は、先日掲載された論文のご紹介です。
タイトル:Annual greenhouse gas fluxes from a thin-layer rooftop lawn
日本語訳:薄層屋上緑化芝地からの年間の温室効果ガス放出
※オープンアクセスのため、上記URLより原文をご確認いただけます。
本研究は、本田技術研究所様との共同研究成果の一つであり、1年間、屋上緑化芝地から放出されるCH4やN2Oの量を定量した研究です。
綿密な維持管理が行われている地上の芝地では、N2Oの発生等が報告されており、屋上緑化でもその可能性が考えられます。また、屋上緑化が温室効果ガスの吸収源かどうかと判断するためにも、炭素固定効果だけでなく、温室効果ガスの放出量もモニタリングする必要があります。こうした背景から実施した研究です。
実験の結果、屋上緑化芝地は、地上の芝地よりもCH4やN2Oの放出量が極めて低いことが分かりました。これは、人工土壌を使用していること、土壌層が限られていること、省管理下であること等が関与しているものと考えられます。また、炭素固定能と比較すると、明らかにCO2吸収量(炭素固定能)が高いことが分かりました。このことは、屋上緑化芝地が、温室効果ガスの吸収源として機能していたことを意味しています。
施工後1年の結果であることや、芝のみの結果であることなど、今後、より一層データを蓄積していく必要がありますが、意外にも、屋上緑化の温室効果ガス放出量を定量した事例は、世界にほとんどありません。そのため、本研究成果が、一つのモデルデータとして、様々なシミュレーションに活用が可能と考えています。
黒沼
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