これまで何回かご紹介している交配したキクイモのその後についてのご報告です。
これまでの研究で、塊茎(イモ)の表面が赤い品種の方が、表面が白色の品種に比べてイヌリン含量が5% ほど高いことを明らかにしました。そこで、よりイヌリンの含量の高い赤色の系統を育種親とし、また、収獲時の作業性や洗浄などを考慮して、サトイモに近い形状の系統を使って赤味がより強く、形状の良い品種を作ることを目的に2020年に交配を行ないました。
遡ること2020年の9月に脚立に登り開花したキクイモの交配を行ない・・・・・。
http://naeseisan2.blogspot.com/2020/09/blog-post_28.html
採種できた8粒から翌年5株が発芽し・・・・・。
http://naeseisan2.blogspot.com/2021/09/blog-post_13.html
さらに今年の春に数株が発芽し・・・・・。
http://naeseisan2.blogspot.com/2022/04/blog-post_11.html
今年で3年目です。この春までに正逆交配したキクイモの種子から計8株を得ることができました。その中から生育の旺盛な5株残しました。最近は日が短くなり、外気温も下がってきたため、そのキクイモの株元にも塊茎を着け始めました。
上の画像のどちらの株も赤く着色しています。また、僅かな違いですが、下の画像の株の方が赤味がより強いように見えます。これは期待できそうですね~!
今年も一部、仮植えをしましたが、来年はいよいよ本格的に畑に植え付けて、形状や収量、イヌリンの含量などの評価を行なう予定です
。期待する品種が生まれるのか? 来年秋の結果が今から楽しみです。
(渡辺 均)
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