2024年3月4日月曜日

手ごわい相手?

先週、締め切りの仕事をなんとか終わらせ、やっと春休みモードになってきました。書類書きの次は春の園芸作業をやらないと、植物の芽が伸びてきてしまいます。

 

さて、昨年から、カタクリの種子を播いたり、球根を植付けたりしています。カタクリは、種子を播いてから、花が咲くまでに最短でも5年かかる植物です。出荷までに5年かかるオタネニンジンと同じようなパターンですが、オタネニンジンのように早期発芽、早期育苗ができないかと、予備試験的にチャレンジしてみました・・・。

 

カタクリの幼苗

 

今年度は、何パターンかの温度処理区を設けて種子処理を行なってみましたが、残念ながら対照区の方が早く発芽してきました。今年の1月にネギのようなひも状の葉を1枚展開させた株を人工光閉鎖型苗生産装置(苗テラス)内の強光下に置いてみました。置いてから1ヶ月も経たないうちに、葉先から次第に黄色くなってきました。おそらく、一年目はこれで終了なのでしょう。

 

オタネニンジンよりもさらに短命?カタクリは自然条件でも春先に葉を展開させて花をつけ、夏前には種子をつけて地上部を枯らしてしまいます。オタネニンジンよりもさらに生育をコントロールしにくい手ごわい相手かも知れません。

 

野山に咲くカタクリ

 

カタクリは古くから、私たちの暮らしにかかわりの深い植物でしたが、開発などによって身の回りで見かけることがなくなってしまった植物の一つではないでしょうか。

 

(渡辺 均)

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