新型コロナウイルスの影響で、8月から集中で各学年の農場実習が行われています。この猛暑の中、学生さんも大変ですが、教える側も汗だくです。
先週は3日間にわたり園芸学科1年生の集中実習が行なわれました。1年生の実習は花卉・苗生産の実習だけでなく、果樹や蔬菜の実習メニューも組まれています。より細かな目配りができるようにと、1学年約70名の学生さんを3班に分けて3日間行なわれました。
1日1班、朝9時半から16時頃まで行います。つまり、3日間で同じことを3回説明して、3回同じ実習を行うということです。
花卉・苗生産の実習メニューは、
①花卉・苗生産の実習概要について(講義)
②高度化セル成型苗生産利用システムの概要説明と
装置を動かしての見学
③栄養繁殖 ~挿し木の基本(ベンジャミンの挿し木)~
④種子繁殖 ~播種の基本(秋播き花壇苗の播種)~
1年生の学生さんにとっては、入学後、初めての登校、初めての対面での講義・実習となりました。その影響なのか、いつもより真剣に講義を聴き、実習を行なっていたように感じました。私も学生さんの表情や反応を見ながら講義を行なうのも久しぶりでした。
入学後から今まで、授業はずっとパソコン画面とのにらめっこでしたから、五感を使って実物に触れ、体を動かして学び、実物を示しながらその場ですぐに質問ができ、すぐに答えが返ってくる学びの空間と時間の大切さを例年以上に感じて貰えたのではないかと思います。
採穂と挿し穂の調整
発根促進剤を切り口に塗布し、葉が重ならないよう挿し木
ジョウロで灌水
3日間の成果(約70鉢!)
昨年までは、大量に均質な苗を生産することを目的にセルトレイを使ったヘデラの挿し木を行なっていましたが、最近の学生さんの多くが植物に触れる機会が少ないことから、今年はより基本的な技術や作業の流れを理解して貰うため、輪鉢を使った挿し木と播種を行ないました。
鉢の規格(1号は何センチ?)、土の種類とその詰め方、挿し穂の採り方、枝の熟度の見極め、節(せつ)の説明、発根促進剤の説明、ジョウロの使い方・・・・・。挿し木や播種を行なう中で、基本的な用語や作業を理解して貰えたのではないかと思います。
新型コロナウイルスの影響で、パソコン画面上の視覚や音声でしか学ぶことができない状況が続くほど、実物に触れ、その感触を感じながら学ぶ実習機会の重要さを改めて感じました。一方で、感染リスクを減らすための工夫や努力も必要であり、通常の倍以上の実習スペースを確保し、作業机1台当たりの人数を制限し、いつも以上に換気や消毒に努めました。
(渡辺 均)
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