2015年9月29日火曜日

だれの仕業?

稲刈りも済んで、秋晴れの日が多くなってきました。


花卉・苗生産部の露地圃場には秋冬向けの苗物がどんどん増えています。


お馴染みのパンジーやビオラ、葉ボタンなどです。
外気に当てて、締まった苗を作ります。

さてさて、露地圃場を見回してみると、様子が変な苗がチラホラあります。


葉ボタンが萎れて倒れてます。

よく見てみると、茎がスパッと鋭く、ハサミで切られたようになっています。
何者かが忍び込んだのか!?

隣の株は...


基部の葉が無くなっています。
どいつの仕業だ!?

これ、おそらく、野ウサギの仕業です。
あの鋭い前歯でスパッと切っているのでしょう。
以前も大学内に野ウサギがたくさんいることをご紹介しましたが、もちろん、今でもいます。
むしろ、増えているような気がします。

葉ボタンは英語にすると、「Ornamental Cabbage (観賞用キャベツ)」。
学名はBrassica oleracea var. acephala。
キャベツやブロッコリー、カリフラワーなどにごく近い変種です。
ウサギにとっては、観賞用であろうが関係なく、美味しいんでしょうねぇ。
でも、切り倒すだけ切り倒して。
遊ぶだけなら、ご遠慮頂きたい...

天候や病害虫だけでなく、獣とも闘っていかなくてはなりません。
しばらくは知恵比べです。

(金谷)


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2015年9月28日月曜日

学会発表 +α

925日~27日まで花卉研究グループの学生さんと花卉・苗生産部の職員は2つの学会に分かれて参加し、研究成果を発表してきました。



徳島大学で開催された園芸学会では・・・学生さんの発表は、対馬に自生するダンギクの遺伝的多様性に関する研究、カリブラコア野生種の花色の変化、その雑種の後代の評価について(2課題)発表しました。

また、教職員はオタネニンジンの種子発芽に関する研究を2課題とネリネの開花調節に関する研究発表を行ないました。

日本大学で開催された日本緑化工学会では、学生さんが緑化植物3種の耐塩性に関する研究発表を行ないました。



学生さんにとっては、自分の研究成果を分かりやすく纏め・説明し、研究者の方々に様々なご質問や客観的なご意見を頂戴できる良い機会となったはずです。

これからの研究の進め方、説明の仕方を含めて参考になる点は多かったのではないかと思います。



秋の園芸学会は関東圏以外で行なうことが慣例のため、学会前日には徳島で人参を生産している農家さんを訪問しました。

人参といっても長野県や福島県で栽培されているオタネニンジンではなく、トチバニンジンです。

特段の栽培施設はなく、山に株分けや実生苗を定植して育てていました。



上の画像のトチバニンジンは10年目の株とのことです。

オタネニンジンよりさらに生育は緩慢です。




今後は、トチバニンジンもオタネニンジンと同様に私たちの健康の維持のためには重要な生薬になると言われています。

現在は、輸入品や山採りがほとんどですが、各地に自生している系統を用いて、安定的な生産と生薬原料の供給が必要になってくることでしょう。




  (渡辺均)

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2015年9月25日金曜日

薬草園の池の整備をしました

こんにちは。とうとう夏も終わり,夜は肌寒い季節となりました。皆様,シルバーウィークをどのようにお過ごしでしょうか?

さて,本日のブログは,先週の学生実習で行った千葉大学環境健康フィールド科学センター内の薬草園の池の整備作業を紹介します。201558日のブログで紹介した薬草園の池ですが,あれから4ヶ月が経過し,定植した水生薬用植物が大きく賑やかに成長しました。

しかし,池の水面・水中を完全に覆うほど繁茂してしまい,整備しないといけない状態です。このような状態は,池の富栄養化が原因とも考えられ,観賞価値の低下や水流の停滞を引き起こしてしまいす。

そこで,過剰に繁茂してしまった以下の3種を刈り取りました。
◯浮葉性植物アサザ (Nymphoides peltata Kuntze)
準絶滅危惧 (NT) 種ですが,ものすごいスピードで根を伸ばし生息域を拡大していきました。


◯抽水性植物ガマ (Typha latifolia L.)湿性植物セリ (Oenanthe javanica DC.)
鉢から地植えに切り替えたところ,地下茎を大量に伸ばし拡大していきました。

また,薬用植物ではないですが,水質維持のために導入した沈水・浮遊性植物マツモ (Ceratophyllum demersum) と,どこからか侵入した浮遊性植物アオウキクサ (Lemna aoukikusa) を網ですくい取りました。両植物とも水質浄化に役立つ植物として知られていますが,水中への太陽光を遮断し,水面を覆い尽くすほど過剰に繁茂していました。


3時間近くの整備作業により,やっと水面がキレイになりました!! 隠れていた浮葉性植物コウホネ (Nuphar japonicum DC.) やオニビシ (Trapa natans L. var. japonica Nakai) などが顔を出せるようになりました。オニビシは白い可憐な花を付け,その葉裏には厳ついヒシが形成されていました。オニビシの形態について個人的に興味深いと思いました。




自然に形成された池ではない「人工池」の環境を維持するためには,陸上の薬草園と同じように,やはり適度な人の手による管理が必要であることを実感しました。


修士2年 斎藤



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2015年9月22日火曜日

ペチュニアの花の色


ようやく秋晴れの日が多くなってきました。

さて、今日はペチュニアのお話し。

ペチュニアといえば昔から花壇や鉢植え用に人気があり、花卉・苗生産部でも毎年‘さくらさくら’シリーズなどを生産していて、ご好評をいただいています。

花の色もいろいろあって、これも人気の秘密です。

赤↓


青↓

ピンク↓

もっと淡いピンク↓
白↓

赤紫↓
黄色(淡いけど)↓


などなど。
もう、お腹いっぱいなほどの花色があります。

ペチュニアの育種はもう200年近くも続いているといわれていて、さぞ育種家も満腹しているだろうと思いきや、やはり、新たな色の創造は続いています。

この5年ほどで、これまでにないような花色のペチュニアが登場してきました。

黒!↓

黄色は濃く進化!↓
こんな色や↓
こんな色も↓

育種の世界はなかなかお腹いっぱいになることはありません。
消費者の皆さんの「新しい・珍しい色の花が欲しい!」というニーズがある限り、「なにか新しいもの」を目指してずっと続いていくもんです。

今年のペチュニアのシーズンはそろそろ終わりですが、来春にはお店先で、お好みの色を探して寄せ植えなどで色合いを楽しんでみて下さいね。


(金谷)


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クチナシのその後の生育

 大学の夏休みもあと10日ほどになってしまいました・・・

 今年の2月に実習で挿し木を行ない、鉢上げや出荷作業を行なったクチナシの生育状況を愛媛で確認してきました。

関連するブログは下記を参照下さい。

http://naeseisan2.blogspot.jp/2015/02/blog-post_27.html
http://naeseisan2.blogspot.jp/2015_03_01_archive.html
http://naeseisan2.blogspot.jp/2015/06/blog-post_30.html


生薬(山梔子)を生産するため、6月に愛媛県の耕作放棄地に定植されたものです。
定植後の生長は早く、分枝もかなり進んでいました。

2月に挿し木をした際は、1節挿しで挿し穂の長さは5㎝ほどでしたが、現在では大きいものでは30㎝ほどに生長していました。
定植後に雨が多かったそうで、それも欠株が少なく根着きが良かった理由の一つかも知れません。



愛媛の生薬資源の豊富さについては、以前のブログでもご紹介しました。

その背景にあるのは、山間地ではその昔から続く変わらない生活習慣、信仰による年間行事に基づいて生薬としての加工や利用方法がきちんと伝承されてきたことがあります。
そのため、今でもすぐに利用できる状態で薬草が身近に栽培されています。

身の回りにある自然物が私たちの生活や健康に役立つモノとして理解し、その知恵を継承・利用していくことも大切ですね。




瓶の中身は空ですが、新たな中身(まだ生きています!)もとても貴重な「飲みなかま」として健康の維持のために利用されています。


  (渡辺均)


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2015年9月18日金曜日

すっかり秋の天気に入れ替わってしまいました!
急な温度変化に風邪などひかれていませんか?
みなさまお気を付け下さい。

今週も学生の実習は引き続きピレスラムの補植を行いました。
(前回の記事はこちら→http://naeseisan2.blogspot.jp/2015/09/blog-post_11.html)
2週間に渡ってセル上げと補植を行ってきましたが、ちょっとその出来栄えを見てみましょう…。

とあるセル苗1枚の仕上がりがこちら↓
多少活着しなかったところはありますがまあまあの出来でしょうか??


そして別のセル苗がこちら↓
これはお世辞にも褒められるような出来ではありません…


作業する学生によってここまで差が出てしまうのはいかがなものか、
少し学生間で検討しなければなりませんね。

大学から出荷するセル成型苗は、
生産者さんの手元に渡った後、ポット上げされて高品質な苗ものに仕立てられます。
ある程度想定された栽培計画に対して、届いたセル苗の質がバラバラだとその先の全てが崩れてしまいます。
『苗半作』という言葉があるようにスタートから質の高さが求められますし、セル苗の購入というのは言わば投資ですので質という信用の高さも求められます。

毎年人が入れ替わる学生の場でどこまで作業性が維持管理できるのか考えさせられます。
それぞれが作業する際に、どんな完成像と作業工程をイメージしているのか。
例えば作業スピードに加えて本葉の展開を考えて、補植の際に葉の向きをすべて揃えるよう取り組んでいる学生もいます。
また作業が上手な人はそれをうまく共有して、苦手な人はそれをうまく吸収して全体の質を上げなければなりません。

きっと農家さんの現場ではパートさんも含めたこの共有が上手なんだろうと感じます。
学生のうちにいろんな生産現場を見て回れたらなと思います。

長々と失礼しました!
卒業をあと半年後に控えると、何かと思いふけってしまいました。

最後に!
当然ですが、
大学から出荷されるセル成型苗は技官さんのチェックも乗り越えた高品質なものが配送されますので、写真のようなことはありません!笑
ご精読ありがとうございました。

(学生:修士2年 土屋)


.

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2015年9月17日木曜日

秋の恒例行事

朝夕が涼しくなり、すっかり秋めいてきましたね。

お天気のぐずつく日も多く、
例年に比べ、植物の生育がゆっくりかなと感じています。


さて、苗生産部秋の恒例、
パンジーのポット上げが始まりました!















移植ハウスに所狭しと並ぶ3号ポット。
学生さんたちの背後にもまだまだあります。

まずは、苗抜き器で抜いたセル苗を
どんどんポットに置いていきます。

複数人で作業する場合は、
苗を置く人、移植する人に分かれて効率を上げていきます。
移植がしやすいよう、
苗の底をポットの中心に合わせ向きを揃えます。












移植したら100トレーずつ運搬車で、露地へ。












移植時、ポットの土は乾いているので、
苗まで乾かないうちにたっぷり灌水。











最後に、植え忘れや埋もれてしまった苗がないか、
確認して今日の実習は終了です。

明日の雨で苗が倒れたり流れたりしませんように~!!





そして実習後にもう一つ大切な作業。














圃場の周囲へ乾燥ヒトデ撒き!!

正直なところ、これを手にするのは非常に勇気がいるのです。

・・・かなり臭いんです(涙

でもこの臭いが、ウサギの忌避剤になります。
毎年、野ウサギがやってきて
パンジーやハボタンを食べられてしまっているので、臭いは我慢。
口呼吸で乗り越えます!!




(池田)




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2015年9月15日火曜日

春の準備


まだ冬にもなっていないのに、春のお話です。

今日の園芸別科の実習は、「ペチュニア親株のポット増し」。
おなじみのペチュニア ‘さくらさくら’、‘おゆきちゃん’、‘桃色吐息’。
挿し芽で増殖を行う、栄養系品種です。

6月に培養苗を馴化して↓
http://naeseisan2.blogspot.jp/2015/06/blog-post_9.html

花色や草型、その他の形質の安定性を確認したり、ウイルスに感染していないことを確認して、挿し芽で増殖。いろいろな作業を経て今日に至ります。

親株は、最終の製品用の挿し穂を採るための株。
3号ポットで養生してきましたが、生長して根詰まりをおこすと良質な挿し穂の確保が難しくなります。

そこで、今日は3号ポットから4号ポットへ。




匍匐性のペチュニアなので、植え方も少し工夫をします。
栽培用土は、いつもよりもやや多めに、高めに植えるようにします。
あまり低く植えると、ポットの縁で枝の伸長が妨げられて、採穂可能数が減ってしまうことがあります。




まだまだ枝が少なめですが、この後、ピンチをして、枝数を増やし、最終製品用の挿し穂を採取できるように仕立てていきます。

やっと秋が始まったばかりですが、春を見据えた準備は着々と進んでいます。



(金谷)

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2015年9月14日月曜日

仏炎苞も斑入り

先週末は岐阜市で開かれた生薬学会(911日~12日)に参加してきました。研究室からは薬草に関する研究内容として、オケラのセル成型苗生産とカラスビシャクの自生系統の違いが塊茎の生産性におよぼす影響について発表してきました。多くの薬草栽培に関心のある方とお話をさせて頂き、様々なヒントを得てきました。
来週末には園芸学会(徳島市)、緑化工学会(藤沢市)が予定されており、そこでも花卉・苗生産部のスタッフや研究室の学生さんが発表を行なう予定です。自分が行なってきた研究内容を相手に理解して頂けるように分かりやすく説明することも重要なスキルのひとつです。

昨日は学会から戻って、花卉・苗生産部の灌水当番でした。植物は日曜日も休みではありません。パンジーやビオラのセル成型苗、ハボタンやミニバラなどのポット苗、シクラメンの鉢花など、これから出荷を待つ植物に土の乾きの具合をチェックしながら灌水を行なっていきました。

そんな中、とあるハウス内で管理されている斑入りのモンステラ(サトイモ科 Monstera adansoniiVariegata)に花と蕾が着いていました。サトイモ科の植物の多くは仏炎苞と肉穂花序の組み合わせでしたね。

葉に斑が入っているのは当然ですが、その仏苞も見事な斑入りでした。良く観察すると花茎部も斑入りになっていました。


 

斑が少ない緑色が多い葉の近くにある仏炎苞は緑色でした。モンステラの斑入り品種の仏炎苞は淡緑色、淡黄色のコントラストがはっきりとしていて、意外と観賞性が高いですね。

一般に結実したモンステラの果実は食用とされているようですが・・・、交配もしていませんのでおそらく結実はしないでしょう。


  (渡辺均)

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2015年9月11日金曜日

ピレスラム補植

 本日も台風のため、あいにくの天気となりました。前回セル上げしたピレスラム(キク科Tanacetum)の続きで、本日はその補植作業を行いました。除虫菊として知られるピレスラムは蚊取り線香の原料として、かつては国内でもさかんに生産されていました。現在では合成物質で賄えるため国内の生産拠点はありませんが、シルバーリーフに純白の小さな花を兼ね備え、今でも根強い人気がある植物です。種子の精製等、この植物の詳細につきましては過去のブログで詳しく紹介していますのでそちらもご覧ください。


一週間で立派な本葉が出てきました。しかし、定着できずに枯死してしまうものもあり、ご覧のように歯抜けのセルが見られます。そこで播種したトレーから、前回と同様の工程で苗を補てんします。


ここで、せっかくの補植が無駄にならないように、胚軸や根を傷つけないよう丁寧に作業していきます。

写真右が先週セル上げしたもので、左が今回捕植したものです。
うまく根づいてくれればいいのですが……。



 (学生:修士2年 土田)




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