2013年10月18日金曜日

鳥取大学乾燥地研究センターの見学

 先日のブログにもありましたが、9月27日~30日に鳥取大学で行われた日本緑化工学会に参加し、鳥取大学の乾燥地研究センターという研究機関にも見学に行ってきました。


【施設について】

 鳥取大学乾燥地研究センターでは、乾燥地における砂漠化や干ばつなどの諸問題に対処し、乾燥地における自然-社会系の持続性の維持・向上に資する研究を行っているそうです。



アリドドーム

 このアリドドームは一般的なハウスとは異なり、乾燥地の環境を再現するため土壌や気温など様々な環境制御がなされていました。



【土壌の塩類集積】

 乾燥地に植物を栽培する際の問題の一つとして、土壌の塩類集積が挙げられます。

 乾燥地では雨量よりも土壌表面からの蒸発量の方が多いため、地中の塩類を含んだ水も土壌表面に上がってきます。
 その後、水は蒸発しますが塩類は土壌の上層に堆積するため、植物の成育しにくい土壌となってしまうのです。

 このような問題解決にむけて、土壌中の塩類分布を3次元的に測定する事が可能な実験機器を見てきました。




機器地上部の様子




機器地下部の様子



 地上部の環境は、温度等を制御し砂漠地を再現する一方、地下部ではセンサーにより、塩類の分布をモニタリングしています。

 この機器を用いて実験を重ねることで、塩類が土壌に溜まる仕組みや、少量の水で効率よく塩類を地下深くに洗い落とす方法が明らかになるそうです。



【乾燥地の緑化】



ジャトロファ


 また、その他にもジャトロファ(Jatropha curcas)を用いた砂漠地の緑化に関する研究も行われていました。

 ジャトロファは、高温・乾燥に強く、種子は油脂に富み植物性バイオディーゼル燃料として注目されています。
 また、毒があるため家畜に食べられないこと、トウモロコシ等の食糧と競合しない点などが、乾燥地緑化に適しており研究が行われているそうです。


 乾燥地における問題は、植物の成育環境としての難しさだけでなく、そこに住む人間や家畜など、様々な問題が関係しています。

 研究テーマは異なるものの、社会に対してよりよい研究成果を提示するためには、課題や問題を総合的に考え、多くの知識のなかから、アイデアをつくっていく必要があるようです。


 そんなことを考えながら、今日もまた反省するのでした。笑



(学生:修士2年 黒沼)



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