2013年5月13日月曜日

小さな世界


今月から非常勤講師として他所の大学で講義をしています。

その講義の中で、植物と御自分との思い出について
何人かにお話を伺いました。



桜の思い出、
ジンチョウゲの香り、
秋のキンモクセイの香り、
紅葉、
スイセン・・・



花の講義だけに、
お花の好きな方が受講されていることもあるかも知れませんが、
思い出話しをたくさんして下さいました。



その中で、いま花卉・苗生産部の周りで
たくさん咲いているこの植物・・・

マメ科シロツメクサ(Trifolium repens L.)。
クローバーとも呼ばれていますね。

江戸時代後期に詰め物として、
その後牧草や緑肥として
ヨーロッパから日本に導入された外来植物。

日本に自生していたものではありませんが、
この植物ほど子供の頃から馴染みの深い植物はないのではないでしょうか? 


 花の香りにつつまれて、花の冠やブレスレット、首飾り・・・
 四つ葉を探して押し葉、栞に・・・
 はちみつとして、パンやホットケーキに・・・



四つ葉のクローバー



でも良く観察すると・・・、

ミツバチがやってきたり・・・




セセリチョウの仲間がきたり・・・




小花の隙間に隠れているアブラムシから分泌物をもらうアリがきたり・・・




そのアブラムシを狙うナナホシテントウがやってきたり・・・



目線を落としてひとつの植物をじっくり観察すれば、
生き物の小さな社会が見えてきます。

今の子供たちにも、学生さんたちにも
そんな経験をたくさん積んできて欲しいものです。 



それじゃあ、シロツメクサの鉢物を作らないとダメ?(笑)  





(渡辺均)





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