2018年9月28日金曜日

戸定祭準備


 こんにちは。
 学部4年の木下です。

 最近雨や曇りの日が続き、夏の暑く晴れた日が懐かしくなってきました。



 さて、11月頭の戸定祭に向け、花卉園芸学研究室でも準備が始まっています。
 去年はキンギョソウなどを作りましたが、今年は人気のあるパンジーとビオラを作っています。



8月の終わりに播いた種は…



ここまで育ちました。



 パンジーとビオラを4品種ずつ選んで播きましたが、全て発芽するものもあれば、ほとんど発芽しなかったものもありました。
 品種によって発芽率のばらつきがあることに改めて気づきました。


 戸定祭まであとひと月ほどなので、なんとか間に合わせて良い苗を売りたいと思います!

(学部4年:木下

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2018年9月27日木曜日

はーやーくーこいこい

お正月の風物詩、といったら皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?

おせちにみかんに、お餅に、お雑煮に、お汁粉に、、、

食べ物はこのくらいにして。

お正月の植物、と言ったら、
やはりハボタンをイメージする人が多いのではないでしょうか。

ハボタン(Brassica oleracea)は、アブラナ科アブラナ属の多年草。
キャベツやケールと同じ属で、
観葉植物として花壇苗や鉢物として利用されますが、
お正月を過ぎ、春になると植え替えられてしまうことがほとんどで、
一年草として扱われるちょっと寂しい(?)、いえ、時期物の植物です。



ハボタンを売る時によく聞かれるのが、
大きい株は無いの??ということ。

大きい品種・・・もちろんあるのですが、
花壇苗として作る場合、
植えやすい3号や3.5号ポットを利用することがほとんどです。

そうなると、根域が制限され、
ポットサイズに合った株の大きさに育ってしまうのです。

花壇や地植えにすれば、ある程度は広がりますが、
売る時にもそれなりの大きさがあれば、
買う方にも分かりやすいかな~??

そこで、今年は、造園向けに予定していた3号ポットの他に
5号ポットにも植え付けて見比べてみました。



移植日


↑3号ポットです。








↑5号ポットです。



撮影の高さが違う為、3号ポットの株が大きく見えますが、
同じ日に播種して、同じ日に移植した、同じ品種で、同じ大きさの株です。




約一月後には・・・!?




















写真上が5号ポット、写真下が3号ポットです。

一目瞭然ですが、直径は2倍近くになっているでしょうか。
これは予想以上。
ポットサイズが違うだけで、これほどの差が出るとは・・・!

一体どのくらいまで大きくなるのでしょう?
来年は、8号ポットくらいまで大きくしてみようかな・・・



こちらのハボタンは、11/3(土)のセンター祭で販売予定です。
お楽しみに~




















(池田)



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2018年9月26日水曜日

張替完了!


 さて、昨日の記事を受け継ぎつつ、本日ようやく全ての寒冷紗、兼保温カーテンの張替が完了しました!

 前回張り替え時の教訓を活かして、これまで張ってあったカーテンの端にマイカー線を括り付けて端から引っ張ることで、廃棄と張り直しを同時に行いました。


 張り直した後はまた端から順に、たるみをつけないように注意しつつ留め具の付け直しです。



 本日は花卉苗の展示会見学により研究室の誇るツインタワー不在での張替作業となったため、腕を目一杯伸ばして取り付けていきます。



 役目を終えた古い寒冷沙は切り分けて廃棄へ。


 近くで見てみると、ワイヤーの接触部分を中心に、銀色の反射部分がかなり剥がれていました。
 メーカーさんの頑張りにより耐久年度は年々上がっていますが、どうしても経年劣化は避けられませんね…。
 長年のお勤め、本当にお疲れさまでした。



 両端の張替を終わらせて、全てのカーテンを更新することができました。

 穴が開いている箇所から光が差し込み、そこだけ萎れてしまうといったことはこれで解消です。
 陽射しを軽減する寒冷紗だけでなく、保温効果も持っているカーテンのため、これからの季節も活躍してくれることでしょう。

(安藤匡哉)

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2018年9月25日火曜日

限界を超えたその先

 限界を超えたその先には、何が待っているのでしょうか?
そんな、格好の良いタイトルを付けましたが、今回ご紹介するのは、限界を超えた寒冷紗の張替作業です。笑

 研究用ハウスの寒冷紗は、何度か修繕を行ってきましたが、ボロボロのため巻き上げ時に支柱に絡まり、動かなくなってしまうことも・・・

 そこで、新しい寒冷紗にチェンジ!まずは、既存の寒冷紗を外していきます。
この時注意したいのは、どのように寒冷紗が張られていたのかをしっかりと記憶すること!新しい寒冷紗を元と同じ位置に張らなければ、最悪の場合、全てやり直しということもあります。
 天部の寒冷紗を外した様子

 次に、丁寧に、緩すぎず、引っ張り過ぎず、留めていきます。今回は、花卉研のツインタワーと呼ばれる高身長のお二人に、ご協力頂きました!私が張るより、圧倒的に効率が良いです…
新しい寒冷紗を張っている様子

そして、天部の2枚は張替終了!

 このように、いろんな意味で、苗生産部は「限界を超えたその先に」に、立ち向かっています!笑


黒沼


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2018年9月24日月曜日

日本生薬学会での発表と雲州人参の調査

915日~16日は、安田女子大学(広島市安佐南区)で開催された日本生薬学会へ参加し、発表を行なってきました。



安田女子大学のキャンパス内には、ペチュニア‘サフィニア レッド’の鉢植えがずらりと並べられ、手入れの行き届いたキャンパスでしたが、ついつい、水やりが大変だろうな~と思ってしまいます。職業病ですね。

ところで、学会での私たちの発表課題は2題・・・

「フタバムグラ ( Hedyotis diffusa Willd. ) の施設栽培に関する研究(第3報)~ 異なる波長分布を有する光源による生長の違い ~」

「オタネニンジンの休眠生理解明による育苗期間短縮技術の開発」

両課題とも、学会員の方々から今まで以上に高い関心を頂きました。ポスターの前で45分間しゃべり続けました。

その後、高速バスで広島から米子へ移動し、大根島(島根県松江市)で栽培されているオタネニンジン(雲州人参)の現地調査に参加しました。

この研究は、農水省の委託研究費で行なわれている5年間のプロジェクトで、今年はその3年目にあたります。メンバーは薬学、土壌学、作物学、植物生理学、植物栄養学、園芸学など、農研機構や福島県立医科大学、福島県の研究職と私たち(千葉大学)で構成されている異なる専門分野の研究者が集まった通称「人参チーム」です。



先週訪問した会津の人参栽培とは、日除けの方法が違います。こちらはクリの木の柱に竹を渡し、屋根に麦藁をかけて雨を除け、その上に寒冷紗をかけています。人参の屋根用の麦藁もそのために栽培されているものです。

また、会津と違って機械で掘るのではなく手掘りです。もちろん連作はしませんが、13年~14年間隔で同じ土地で人参を栽培しています。その間はムギ、シャクヤク、ボタンなどを栽培しています。

 
手で掘ります。

江戸時代から続く人参の産地である会津、信州(長野)、雲州(島根)の各栽培地を訪ね、植物体や土壌をサンプリングさせて頂き、未解明な部分の多いオタネニンジンの生理や生態を解明し、新たな栽培技術の確立を目指しています。



 (渡辺 均)

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2018年9月21日金曜日

葉見ず花見ず

 こんにちは、修士2年の王啓陽です。

 今回紹介したいのは日本では秋の花として親しまれる彼岸花(Lycoris radiata)です。

 お彼岸にあたる秋分の日の前後に花が咲くことに由来して名付けられました。
 ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草であり、学名からリコリスや曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれます。


 彼岸花の特徴としては「花が咲いてから葉が伸びる」という通常の草花とは逆の性質をもっています。

 茎の先端に花だけがあり葉がなく、花と葉が一緒に見られることがない性質から「葉見ず花見ず」と呼ばれたりします。
 花の形が燃え盛る炎のように見え、非常に美しい花です。
  

 彼岸花の球根には毒があります。

 地中のモグラやネズミを寄せ付けない効果があるため、お墓の近くに彼岸花は植えられていました。
 昔は遺体を火葬せずに土葬していたため、遺体を傷つけるネズミや土の中にいるモグラなどから守るためです。

 日本では不吉な印象が持たれますが、先祖の遺体を守ることから考えると不吉な花ではないと思います。
 その美しい花とともに花名の由来や歴史的な事実も学んでいくと、彼岸花の印象が変わるかもしれませんね。
(修士2年:王)

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2018年9月20日木曜日

は組の人

昨日のブログと被ってしまいますが、
シクラメンの葉組み作業が佳境に入っています。






葉組み適期の株には棒が刺してあります。



予め選抜した棒が付いている株のみ葉組みをしていきます。







だんだんかたちが出来てきました。



 たまにはこんな失敗も・・・アヤイヤイ。



葉柄もポキっと折れることもあります。





パキポキビーバキョーンと折れる葉柄を、
何とか折れないように注意していきます。






1株の葉組み作業は1~3分ほどかかってしまいます。




葉組みが終わると株の根元は涼し気です。アヤイヤーイ。




素敵なシクラメン祭が起こりそうだぜ! はっ!!!
(長嶋)

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2018年9月19日水曜日

華やかな姿を夢みて

 暑さも少しは和らいできましたが、同時に夕方のゲリラ豪雨が心配になりますね。
 足元が見えづらい夜の帰宅時には、水たまりの深さを見誤らないようお気をつけください(靴のなかまで水を溜めながら)。


 さて、9月も中旬を過ぎようかという頃、学生実習にてシクラメンの葉組みを行いました。



 生産者や最終的なサイズによって異なりますが、苗生産では葉分けの後、数回の葉組みを繰り返し行っています。

 今年は8月中旬のお盆明けに葉分けを行いましたが、酷暑といわれるほどの暑さにシクラメンもたじたじ…。
 生長スピードも緩やかになっていましたが、少し朝晩の涼しさが戻ってきたため、葉つきや伸び方もだいぶ回復してきました。




 このタイミングで葉組みをおこない、塊茎と芽点に十分な日光をあてることで、次々と葉を茂らせていきます。

 
 すっぽり隠れていた塊茎も。


 すっかり姿を晒されてしまいました。





 上からの日光によって小さかった葉はどんどん大きく生長し、下からのミラーシートで反射した光によって横に垂れた葉も密度を増していきます。

 12月のシクラメン祭りで、がっちりしっかりしたシクラメンを提供するため、黙々と作業を続けていきます


(安藤匡哉)

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2018年9月18日火曜日

日本緑化工学会への参加

 先週の土日に東京都市大学で開催された日本緑化工学会に参加してきました!発表タイトルは、「屋上緑化芝地における炭素含有量、土壌微生物活動および窒素含有量の経年変化」についてです。本研究は、卒業生の任さんの研究を論文化したものです。

発表ポスターの様子

 以前より、本研究室では、屋上緑化について、研究を進めており、屋上緑化芝地には「炭素を固定する効果があること」や「窒素溶脱(肥料成分が流れること)が発生してしまうこと」などを明らかにしてきました。
 これらの「炭素固定」や「窒素溶脱」は、土壌微生物の活動や活性に大きな影響を受けるため、森林などの緑地では、微生物活動について調査が行われています。そこで、本研究では、屋上緑化芝地について、「炭素固定」や「窒素溶脱」と「微生物活動」の関連性を調査し、「屋上緑化芝地のこれら環境改善効果や環境負荷が、今後どうなると予想されるのか?」を考察しています。
 その結果、施工後15年以上たっても、炭素固定能は維持され、窒素溶脱は元肥量の削減により、大幅に負荷を低減できると考えられました。

 屋上緑化の単年当りの施工面積はピークを過ぎ、減少傾向にあります。今後は、メンテナンスや植え替え等に関するニーズも増えていくはずです。そうした際に、このようなデータが少しでも貢献できれば、嬉しいですね。


黒沼


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2018年9月17日月曜日

人参の掘り上げ

先週末は福島県の会津若松市で試験栽培を行なっている人参の掘り上げに行って来ました。人参? キャロット(西洋人参)ではなく、ウコギ科のオタネニンジン(御種人参)の方です。

人参の掘り上げは、できるだけ根を乾燥させないため、早朝から行うということで畑に5時集合と前日に言われましたが・・・。 当日、ホテルロビーの集合時間の7分前に奇跡的に起床! 何とか置いてきぼりにならずに済みました。  

会津の人参の収穫は、あらかじめ寒冷紗や鉄パイプの骨組みを撤去し、地上部を刈り取ってから、機械で掘り上げます。今回掘り上げるのは、種子を播いてから5年、6年が経過した株(5年物、6年物)と私たちの研究で行なった1年で2年生苗を育苗(早期育苗)してから畑に定植した株の3種類です。

人参栽培の様子


トラクターを使用した人参の収穫


早期育苗した人参


5年物の人参


6年物の人参


今回掘り上げた人参の根の収量や形状、品質などを調査し、さらにより効率的な人参栽培の検討を進めます。それにしても、結果が得られるまで時間のかかる息の長い研究です。


 (渡辺 均)

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