早いもので8月も本日で終了し、大学の夏休みもちょうど半分です。
講義のない夏休みは、植物調査、学会、講演会や勉強会などの予定が盛り沢山です、先週の後半は、徳島県で開催された「れんこんサミット」に出席してきました。この集会は、全国のレンコン生産者、レンコンに関わる県や農協職員など120名ほどが集まり、最新の研究成果や栽培に関する問題点について発表する勉強会・意見交換会と現地視察が行なわれました。
レンコンの産地といえば茨城県。全国の生産量の6割、次いで徳島県の順です。その他に千葉県、石川県、愛知県、岡山県、山口県、佐賀県、熊本県などが産地です。東日本は、地下茎の短くて丸い短茎種、西日本は地下茎の長い長茎種が多く栽培され、地域によって栽培されている品種も異なります。全国に少なくても50品種以上の食用品種が栽培されているようです。また、収穫方法も水堀り(水圧をかけて収穫)や手掘りなど地域の土壌によって異なります。
ところで何で私がれんこんサミット(?)かというと、ハス種子についての食品利用や薬用資源としての活用についてのお話をしてきました。ハスは根だけではなく、ほぼ全草が食用、薬用として利用可能です。また、食用品種だけではなく、花を観賞する花蓮品種も数百品種存在します。全国のほとんどの耕作放棄地は休耕田ですから、様々な目的でもっとハスを活用しない手はないということです。
実際にこの集会に参加して、若手後継者が非常に多いこと、法人化されている生産者が多いこと、1生産者あたりの作付面積が広いこと(70haという方も)、新規就農者が増えている地域など、現在の日本の農業が抱えている問題点とはまったく異なる方向性が見えてきます。れんこんは将来性のある品目として捉えられているようです。要は儲かっているということです。
その他に、品目によっては産地間競争に陥りがちですが、行政の栽培技術に関するバックアップや全国レベルでの栽培技術や病害虫などに関する情報の共有化、交流などの取り組みも他の品目には数少ない先進的な事例ではないかと思います。
れんこんの栽培風景。今年は台風の影響で葉が傷み、地下茎が肥大しにくく良いれんこんが少ないそうです。
ハス田の水を抜き、機械で表土削り取る。
特製のクワを使っての手掘り。
収穫されたれんこん。
(渡辺均)
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