2014年10月31日金曜日

用土の入れ替え作業


本日の実習は、柏の葉キャンパスの正門入ってすぐ左に見える、花壇の土の入替え作業でした。


一見普通の花壇ですが、実はジャパンフラワーセレクション(JFS)のトライアル花壇となっています。

何度かこのブログで目にした方がいらっしゃると思いますが、ジャパンフラワーセレクション(JFS)とは、「いい花の新基準」を合言葉とした、日本における統一的な新品種のコンテストで、2006年からスタートしました。

この花壇には優良なトライアル品種が植えられているのですが、花壇の前の道路は、昼間は一般に開放されており誰でも見ることができます。


今回はこの花壇の土を入れ替える作業を行いました。

見た目以上に大変な作業でした…。

肌寒い季節となりましたが、作業中は半袖でも汗をかくほどに。

約40cm掘り出して入れ替えます。

黒い帯は灌水用のチューブです。

土の入れ替えは、同種の植物などを同じ土壌に植え続けたり、植え直したりした際に発生する、生育が悪くなったり病気にかかったりといった連作障害を防ぐために行っています。


さて、これとは別ですが、大学祭「戸定祭」も前々日に控え準備も忙しくなってきました。

写真は学生が栽培した販売用の苗の最終出荷調整の様子です。

大学祭当日は学生が店頭に立ってますので、よろしければ一度お越しください。

(学生:修士1年 土田)




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2014年10月30日木曜日

11月3日(月) センター祭やります!


千葉大学環境健康フィールド科学センターでは
今年も「センター祭」を行います。


花卉・苗生産部では毎年、パンジービオラ






花壇苗を中心に、





他では手に入らないような鉢花珍しい植物をたくさんご用意しております。

花だけでなく、他の部門の野菜や果物、ジャムや七味唐辛子なども販売しております。
また、数年前からマルシェコロールさんとの共同開催になり、
食べ物屋さんなども多数出店する予定です。

今回は「チューリップの植付け体験」等も行いますので、
お近くにいらした方は是非お立ち寄りください。


とき:2014年11月3日(月)文化の日 10:00~15:00
ところ:千葉大学環境健康フィールド科学センター内
        つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」から徒歩約5分


 遊びにおいでよ~


ちなみに明日10月31日(金)~11月2日(日)までは
松戸の千葉大学園芸学部で戸定祭が行われます。
こちらの方もお見逃しなく!



                                                   (長嶋)


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2014年10月28日火曜日

大きなセル苗

 花卉・苗生産部ではパンジーなどの比較的小さな種子を播種するときには、406穴のセルトレイや512穴のセルトレイを使用しています。パンジーやビオラのポット苗生産のために、7月~8月には数万粒の播種を行なっています。現在、その苗はポットに植えられ、圃場やハウスで来月からの出荷を待っている状態です。
そのポット苗生産のために生産されたセル成型苗が片付いた育苗ハウス内では、128穴に植えられたパンジーやビオラが並んでいます。ふつう、この大きさのセルは種子の大きな花卉類や挿し芽に用います。

128穴セルトレイで育苗中のパンジーのセル成型苗
  
花卉・苗生産部ではこのサイズのセルトレイにもパンジーやビオラの種子を播き、柏市内の小学校や中学校にお出ししています。あらかじめ、花壇やプランターのデザインを子供たちが行ない、それに合わせて色々な花色の苗を作り、小さな苗をデザインに合わせて子供たちが植え、その成長過程を観察しています。
9㎝や10.5㎝のポット苗では単価が高く、なかなか多くの苗を購入することができません。それなら、それより小さなセル成型苗であれば、ある程度の数量を予算内に収めることができます。また、花の着いていない小さな苗を子供たちが割り箸やピンセット等でセルトレイから引き抜き、丁寧に植え付け、その間の栽培管理や成長を観察すれば、さまざまなことが学習できます。時間をかけて植物を観察することはとても大切なことです。

 
左:406穴セルトレイで育てられたパンジー
右:128穴セルトレイで育てられたパンジー

128穴に植えられた生育中のパンジーの苗

花壇に直接植え付けてから開花までポット苗に比べれば多少時間はかかりますが、お金をできるだけかけず、じっくりと植物の成長を観察し、できるだけたくさんの花を楽しむことができるようになれば、もっと私たちの身の回りに花は多くなるはずです。皆さんも是非お試しください! ご希望の方は花卉・苗生産部までお問い合せください。


(渡辺 均)



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オキナワスズメウリ


昨日は近畿地方で木枯らし一号が吹いたそうです。
柏でも今朝から冷たい風が吹いています。こちらも木枯らし一号となるのでしょうか。
だんだん冬が近づいてきています。

ところで、以前、このブログでお話しした残念ながらニガウリではなかった、「オキナワスズメウリ」。
ようやく色づいてきました。


その後ももしかしたら、食べられる瓜がなるのでは...
と淡い期待を持っていましたが、やっぱりオキナワスズメウリ (Diplocyclos palmatusでした。
有毒で食べることは出来ません。

その名の通り、カラスウリ (Trichosanthes cucumeroides) よりもかなり小さくて、縞模様もきれいです。
「琉球おもちゃ瓜」という別名もあり、見ている分にはなかなかかわいくて、楽しい瓜です。




種を採って、来年は少し殖やしてみようかと思っています。

(金谷)




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2014年10月25日土曜日

お祭りへ向けて・・・

こんにちは。
突然ですが、今回は1031()112()の間に松戸キャンパスで行われる大学祭「戸定祭」にて私達花卉園芸学研究グループの出店の宣伝と、出店に向けた活動のご紹介をさせていただきます!


花卉園芸学研究グループでは、例年戸定祭の3日間お花屋さんを出店しています。
(昨年度の接客風景)

販売する植物は、千葉大学園芸学部卒の先輩方が勤務されている市場に毎年視察に行き、実際に市場に入荷する植物を見て入荷する物を決定します。
たった1種類の植物を見ても、生産者が異なれば、栽培する品種はもとより、株の仕立て方、品質、販売価格も様々です。

たくさんの選択肢の中から、入荷する商品を予算の中で決めていくのは、なかなか難しい作業です。
「これがいい!」と思って商品を選んで、この仕入れ値だと、売り値はこのくらいで…と考えていても、
「こんな値段をつけたら買ってもらえない!」
となってしまうこともあります。
あれこれと頭を悩ませながら大祭係の同期と相談し、経験豊富な先輩方にアドバイスも頂きつつ、急ピッチで入荷商品を決定していきました。


販売する商品は、市場から仕入れた物だけではありません!
私達柏の葉キャンパスの学生は、7月末から販売用の苗を、播種から準備しています。
(昨年の販売用ポップ)

戸定祭販売用の苗生産は、毎週行っている実習の本格的な実践の場となっています。
実習で学んだ、「出荷日から逆算して管理作業のスケジュールを決める」ということの重要性と難しさを、身を持って実感しています。

一般的な栽培スケジュールを基に計画を立てるだけでなく、予測出来ない天候も考慮しつつ対策を練らなければなりません。
期日に間に合わずに出荷に持っていけなかった物は、一気に価値を失ってしまいます。
その点が趣味の栽培と大きくは異なり、難しい部分ではありますが、生産の醍醐味なのではないかと思います。

とは言え、あと一週間でいいから待ってほしい…!
というのが現状です…


この他にも、多肉植物の手作りアレンジの作製や、購入後の管理方法について書かれた栽培カードの作成など、学生一丸となって準備を行っています!

お時間のある方はぜひとも、戸定祭期間中に松戸キャンパスへお越し下さい。


学部4年:蕪野




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2014年10月21日火曜日

百日草


今日は、苗生産部で生産している、ヒャクニチソウをご紹介します。

ヒャクニチソウ(百日草)というと、どんなイメージをお持ちでしょうか?
昔は、背丈の高い、派手な八重の品種が多くて、庭の片隅や、畑の余ったところで育てて、お盆など、夏の仏花に使う花、ということが多かったように思います。
うどんこ病に弱くて、いつも葉に白い粉が吹いていた印象です。

ところが、最近は矮性で、うどんこ病に強い品種が育種され、夏花壇用として、重宝されるようになってきました。

属名はジニア (Zinnia)。メキシコなど、北中米~南米を原産とする、キク科の植物です。

今回生産したのは、サカタのタネさんのプロフュージョンシリーズ。
うどんこ病に強い、矮性の品種です。


プロフュージョンシリーズは、1999年に発売されAAS(オール アメリカ セレクションズ)や欧州のフロロセレクト)の金賞を受賞しました。そのうどんこ病耐性や、耐候性は、当時、驚きを迎えられたことが分かります。
最初は一重の品種だけでしたが、現在では八重品種も育成されており、今回、苗生産部で生産したのも八重品種です。

そもそも、「百日草」という和名があるぐらいですから、花期は長いものです。
これに耐病性や分枝の良さ→草型の改良などを加えることで、現在では、夏花壇にとても重宝な植物の一つとなっています。


Zinnia 以外にもいろいろな花の育種が地道に進んでいて、昔の印象とはまったく違う用途に使うことができるようになってきています。

ぜひ、昔から知られる植物も、新しい使い方で試して、楽しんでみて下さい。

(金谷)


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2014年10月20日月曜日

国際フラワーEXPO(IFEX)2014に出展しました

 1015日~17日に幕張メッセにおいて開催された11回 国際フラワーEXPO (IFEX 2014)に出展しました。今年は昨年に続き2回目の出展でした。

期間中は花卉・苗生産部の生産活動、柏の葉キャンパス花卉研究グループの研究内容などをポスターと実際の植物を展示して、教員、技術職員、学生で紹介してきました。おかげさまで、今後の生産実習や研究活動につながる大変有意義な情報を数多く得ることができました。また、多くの方にご来場いただき、今回の展示を通じて苗生産システムやそれに関連するノウハウを有する私達には、解決すべき課題とそのニーズがまだまだたくさんあることを改めて認識することができました。
ご来場の皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。

開場前の千葉大ブース

来場者へ自分の研究内容を説明する博士課程1年の黒沼さん


最終日、片付けが終わって



(渡辺 均)




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2014年10月17日金曜日

1000属ハウスと学生の付き合い方


台風1819号と連続で日本列島へ上陸してきましたが,ブログをご覧の皆様には大きな被害はありませんでしたか?

柏の葉キャンパスに植えていたバナナの葉は,強風ですっかりと裂かれてしまいました!


台風の季節が過ぎると秋が深まり,だんだん寒い冬へと移ろっていきますが,


そんな季節の変化とともに1000属ハウスで少しトラブルが…!!


一見すると整列した1000属ハウス植物たちですが!

よーく目を凝らして観察すると…


根腐れなど不調を訴えている植物たちがちらほらと。。

ずばり原因は,『水のやり過ぎ』ですね。



現在1000属ハウスは花卉研の学生13人・別科生5人が交代で管理しているのですが,恥ずかしながら現状として『灌水の感覚』というものが統一されていないところがあります。

そして生まれたのが写真のような犠牲者たちです。


この植物は灌水するべきか?

この植物は何科?

どんな特徴を持っているのか?

植物や土の状態はどうか?

今日の天候や気温はどうだろうか?

乾いた南風が吹いてるからいつもより乾くかな?


…など灌水の際には感じなくてはならないことがたくさんあると思います。

『水やり3年』という言葉があるように,まだまだ私たちには足りないところだらけです。



このような状況に対して,最近学生たちの間である提案が上がりました!

ずばり,『1000属ハウスタイム』の実施です!


実習のあとに毎週1回程度,花卉研の学生・別科生が一緒になって,ハウスの管理についてミーティングを行い,問題点の洗い出しや情報共有を図ろうという時間です。

加えて,これをもとに鉢増しや除草,植え替えなどの作業を実施し,またミーティングで解決できなかった課題をプレゼンし合う勉強会も実施していく予定です!



1000属ハウスを舞台にして,植物を扱える人になれるように学生達ながら集団管理へのアプローチの仕方を模索していきます。


付け加えて,意外と実習以外で花卉研と別科の学生が顔を合わせる機会が少ないので,学生同士の交流も深まったらもっと最高だな,と個人的に感じているところもあります!



今日は少し長めなブログでしたが,1000属ハウスと学生たちが今後どう変わっていくのか?

ご期待ください!!


(学生:修士1年 土屋慶輔)



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2014年10月14日火曜日

第11回国際フラワーEXPOのご案内


花の種苗や資材に関する展示会「第11回国際フラワーEXPO(IFEX)」に、
今年も花卉・苗生産部は出展いたします。


大学として参加するのは非常に珍しいですが、
わたしたちの活動を多くの人に知っていただき、
展示会で得た新たな情報や手掛かり、ニーズ、繋がりを
今後の生産活動や研究活動に反映させることを主な目的としています。




こちらは昨年の様子(準備が終わったところです)、会期には多くのお客様がいらっしゃいます。
主にプロ向けの商談会というのがこの展示会の位置付けではありますが、
興味を持っていただける多くの方々のご来場をお待ちしております。


なお、同時開催で「次世代農業EXPO」「農業資材EXPO」「道工具・作業用品EXPO」「ガーデンEXPO」もあります。
まさにアジア最大級の展示会にふさわしいですね。






名称:第11回国際フラワーEXPO

会期:2014年10月15日(水)~10月17日(金)

時間:10:00~18:00(最終日のみ17:00まで)

会場:幕張メッセ

出展ブース:第5ホール 9-19

開催:リード エグジビション ジャパン株式会社
    http://www.ifex.jp/



ぜひ当ブースにお立ち寄りください!


(新藤)

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2014年10月13日月曜日

葉が黄色くなるといっても・・・

園芸相談などで育てている植物の葉が黄色くなってしまい、どうしたら良いでしょうか? という問い合わせよく頂きます。葉が黄色くなるといっても、それだけではその原因はなかなか特定できません。

ヨモギの斑入り


コリウスの黄葉品種



ゴーヤの下葉の黄変



ペラルゴニウム(ゼラニウム)の夏季の高温による葉の黄変



ペチュニアポット苗の新葉の黄変



パンジーセル苗の新葉の黄変


葉がどのように黄色くなったのか、その部位と経過がわかれば、その原因が特定できます。葉の黄変には、上のヨモギの葉の画像のように株は旺盛に生育しているのに急に枝先から斑入りの葉が出てくるような枝変わり(突然変異)、コリウスの画像のような元々黄色の葉の品種、ペラルゴニウムで見られる夏場の高温による葉の黄変(高温障害)、ゴーヤの画像のように株元に近い下の葉から変色し、落葉する窒素欠乏症(肥料切れ)、根詰まり(株の老化)、水切れなどが原因の黄化、ペチュニアのポット苗、パンジーのセル苗のように新たに展開する葉が黄変する微量要素欠乏症(鉄欠乏症)などが見られます。株の生育状況や黄変する部位を良く観察しながら、その原因と対処方法を検討します。


(渡辺 均)




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2014年10月10日金曜日

ペチュニア‘さくらさくら’親株鉢増し


本日の共同実習は、ペチュニア‘さくらさくら’の親株鉢増しを行いました。

‘さくらさくら’の親株は培養苗 (ウイルスフリー) を使用しており、栽培を通してウイルスフリー化を維持しています。


一昨年まで親株を鉢増しする際、8号鉢に3株植えとしてきました。

しかし、ウイルス感染による感染拡大のリスクを出来る限り抑えるため、昨年から5号鉢に1株植えに変更しました。 



鉢増しする際深植えにしてしまうと、鉢のふちに沿うように黄()化枝が発生してしまい、挿し穂として使えなくなってしまいます。


よって、出来る限りウォータースペースを減らし表土の高さを高くすることで枝が鉢の外に伸びるように促します。



完成!


大量の親株が出来ました。

ウイルスが目に見えて色がついていればいいなあと、短絡的なことを考えてしまいます。



リスクとコストとスペースと…。

生産とは改めて難しいと実感しました。

(学生修士1年:斎藤)


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2014年10月9日木曜日

冬支度開始っ


だんだんと朝夕が涼しくなってきたとは感じていましたが
週初めの台風が一気に寒さを連れてきましたね。
熱帯産なのに・・・


気温の変化に伴い、
初夏に通気性を考慮し防虫ネットに張り替えたハウスの扉も衣替えです。













































防虫ネットの上にフィルムを重ねることで
保温性が高くなり、
また、来年の夏の張替作業も簡単になりました。






扉の他にも、扇風機や送風機で換気を良くしたり
側窓や天窓を晴れの日には全開にしていたり
様々な暑さ対策を行ってきました。

シクラメンの温室では、ミストによって
ずいぶん室温を下げることが出来ました。









これらの仕様ももう終わり、
暖房機が活躍の場を待っています。
























みなさんも風邪をひかないよう
朝夕の寒さ対策をしっかりとしてくださいね~!



(池田)

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